うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

中川一政美術館(神奈川県足柄下郡真鶴町)

向田邦子さんのエッセイを読んだり、尾崎士郎記念館へ行ったのをきっかけに気になっていた中川一政さんの美術館へ行ってきました。

小田原と熱海の中間くらいにある、真鶴の岬近くにあります。電車とバスで行きました。

 

 

わたしは近頃、個人の歴史と作品をあわせて知ることのできる美術館や記念館じゃないと、その情報量を消化できなくなっています。

この美術館へ来てみたら、絵は独学で独自の考え方を持たれていたこと、そしてとても心に残る言葉、魅力的な文章をたくさん残されていたことがわかり、その思考世界にどっぷり浸ることができました。

 

 

60代で福浦の景色を描いたもののなかで「この作品はあまりよくなかった」とあとになってから自己評価しなおした作品が二つ展示されていました。

自分らしさが出てこないときの葛藤まで構成を通して見せてくれる、個人の長い人生の心の変化に迫る展示内容です。

真鶴にアトリエを構えた偉人と崇め奉るのではなく、どんな環境でどんなことを楽しみ、どんなスタイルで絵を描き、どんな葛藤をしたか。その人物像を余すことなく伝えようとしながら、ゴテゴテしないように抑制もされていて、とても居心地のよい空間でした。

 

 

作品の中では、わたしは岩絵の具で描かれたものが好きです。

真鶴のこの美術館では魚や虫を描いたものが見られ、濃厚な群青色が魅力的。鯛のボディにあるうっすらとしたピンク色の入った作品を漁港近くの美術館で観られるなんて最高です。

バラや金魚のモチーフが有名な作家ですが、鯛、鯵、ハイビスカスもすごく素敵でした。

 

 

 

茶室もありました。茶室のみ撮影OKでした。

 

 

 

一緒に行った友人が写真を撮ってくれていました。

森の中にあります。目の前にバス停があります。1時間に1本のバスで行きました。

 

 

 

この題字の感じを、向田邦子ドラマの題字や本の題字で見たことのあるって人、けっこう多いんじゃないかと思います。

昭和生まれなら、ですけど。

 

 

▼こちらの美術館です

nakagawamuseum.jp