先日湯島で行われていたヨガイベントに行った際、湯島と上野が歩いていける距離だったので東京国立博物館まで行ってきました。
湯島から上野までのルートはめちゃくちゃ昭和で、タイムスリップしたような気分。東南アジアに来たような感じもする。そんな東南アジアを抜けて向かったのはアフガニスタン。
「黄金のアフガニスタン ─守りぬかれたシルクロードの秘宝─」という展示です。
インドの隣がパキスタンで、その隣がアフガニスタン。インド文化がところどころにミックスされていて、でも黄金の秘宝だから豪華絢爛! ちまちましたかわいいアクセサリーがどれもキンピカで、これまたバガヴァッド・ギーターくらいの年代なんですよね…。兵馬俑もそうだったけど、地続きの大陸文化の進化の早さにおののいて帰ってきました。
兵馬俑展では「この漢字が読めてしまうという事態」にのけぞってきましたが、この展示では「読めるアルファベットが、けっこうかわいいフォントで彫られてるという事態」にもはやブリッジしそうな勢いまで反りました。目録の30番「ギリシア語刻銘付石碑台座」です。紀元前3世紀ですってよ。仏陀のちょい後くらいじゃないですか。ふぅ。
ほかにも、紀元前かよ! と片っ端から突っ込んでまわりたいグッドデザインなものばかり。
わたしが目録に「かわいい」「きれい」「やばい」などとメモしたのは以下。
- 23:キュベーレ女神円盤(前3世紀)
- 55&56:アテナ女神スタンプ印章付指輪(1世紀第2四半期)
- 61:ドラゴン人物文ペンダント(1世紀第2四半期)
- 79:戦士像留金具(1世紀第2四半期)←ほんとかよ、と思うくらい綺麗
- 108:牡羊像(1世紀第2四半期)←小さい物体に毛まで彫ってある
- 165:把手付杯(1世紀)
ほかにも、どうにも笑ってしまったものが三つありました。行く人はこれだけはぜひ漏らさず見てほしい。不純な動機で。
- 166:脚付彩絵杯(1世紀)←絵が五月女ケイ子さんかと思った!
- 212:レオグリフ形腕木(1世紀)←表情がめっちゃ楽しそう
- 228:ハルポクラテース立像(1世紀)←「沈黙の神」と説明にあるのに、めちゃくちゃ口が軽そうなたたずまい
インド文化の入りかたで注目したい展示はこれ
- 119:インド・メダイヨン(前世紀第4四半期)←法輪をまわす仏陀がぜんぜんインドっぽくない
- 194:楽人と踊り子の装飾版(1世紀)
- 195&196:本生話の装飾版(1世紀)
- 197〜200:門下に立つ女性の装飾版(1世紀)
インド・メダイヨン(メダルのようなもの)の片面はライオンで、銘文訳は
恐怖を滅し去ったライオン
The lion has driven away fear.
いいわこの解説。思想の奥底まで推測を深めた丁寧さ。
細かい装飾やアクセサリー、かわいらしいものが好きな人に、とってもおすすめの展示です!