うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

エクステンシブ講座という考えかた(vyapaka な yoga)

まえにヨガのイベントを企画している人から「インテンシブ講座はやらないんですか?」と訊かれたことがありました。
そのときに考えたのですが、わたしがなにかを発信するときの頭のなかは、どちらかというと「エクステンシブ」。インテンシブ(集中)の逆です。「集中講座をやりませんか?」と言われても、わたしは「大開放講座をやりたいのに〜」となる。



「あの懐メロ、歌って〜」
「やだっ。歌うならメドレーを歌いたい!」


 みたいな感じと言ったら、わかりますか?


わたしはヨーガ・スートラ以外にもいろいろな学派の教典を読むのが好きなのですが、インドは日本人が土偶をこしらえていた時代にすんごい書物がドカスカ生まれていた哲学大国です。土壌が違いすぎる。なので「ヨーガいいね!」というのは、「日本のアニメのなかで、ジブリ推し」っていってるのと似たようなものに感じるのです。
「なにいってるの、鳥山明が最強よ」「藤子不二雄よ」というようなことがインド哲学の世界にはあって、そこが何よりおもしろい。


ここ2年ほど講座に夏目漱石のテキストを使っているのも理由があって、作品内で夏目漱石が登場人物にさせる行動や思想の中に、インド哲学の学派や教義と合致するものがあるから。
「ヨーガ・スートラ」を読んだことがある人よりも「坊っちゃん」や「こころ」を読んだことのある人のほうが、圧倒的に多いですよね。なので、これもわたしなりのエクステンシブ大作戦。「あなたの知ってる作品のここにも、あらやだ! インド思想がっ。ジャジャーン☆」って、やってます。



 サンスクリット語に、vyapaka という形容詞があります。
 日本語だと「ひろくあまねく」といったニュアンスです。



ヨーガ・スートラやバガヴァッド・ギーターには「集中・専心」だけではなく「ひろくあまねく」という考えかたや教えも説かれています。
わたしは、こういう感じを出していきたいのです。