うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ 小林弘人×柳瀬博一(対談形式)


駅の本屋で立ち読みし始めたらおもしろくて、全部読みたくなりました。
特に以下のくだりは、強くうなずきました。

  • 小林氏の言葉で58ページに出てくる「静的なウェブ屋の発想」という表現の前後に(それではダメだという流れで)書かれていること。
  • 柳瀬氏の言葉で61ページに出てくる「優れたコンテンツは属人的」ということ。
  • 小林氏の言葉で72ページに出てくる「実はメッセージって冗長じゃないと後まで残らないんじゃないかな」というつぶやきのような語り。
  • 小林氏の言葉で128ページに出てくる「いくら打ち合わせしても、コーチングしても、教育しても無理」と語られる以前の流れにある人材の話。
  • 小林氏の言葉で160ページに出てくる「デザインは顧客体験のひとつ」という考え方と、デザインはコスパがいいという話。
  • 小林氏の言葉で213ページに出てくる「今やあらゆる人間関係がパーマリンク(固有アドレス)化した」という、今の時代の語り方。

「雑誌や新聞よりも "高感度な友達"」(27ページ)という章にあった

フェイスブックの「友達」は誰でもいいわけじゃない。(小林氏)⇒実は「自分好みの編集長選びでもある」(柳瀬氏)

というラリーも、ほんとうに積極的に使うとしたら、そうなるよな、と思う。



<最強のロールモデルは「池上彰さん」より>
(43ページ 小林氏発言部分)
ノン・パッケージになって液状化したコンテンツの時代には、その液状化したコンテンツの背後にある文脈を読みといてゆく力=「読解力」と「最構築力」も必要とされる。その読解力がみんな低下し、スマホでの脊椎反射に強化されてしまっているからこそ、「今の流れはこうだ」「次はこうなるかもしれない」という文脈づけができる人の需要は高まるだろうね。もっと言えば、知識層向けの解説と大衆向け解説のハイブリッドがこなせる人がスーパースターになる。

「読解力」のある人はたくさんいても、「最構築力」がうまい人にはなかなか出会えない。



<新世代のゼネラリスト=ハイテク・バーバリアンへ より>
(114ページ 小林氏発言部分)
新しいことって、常に人を駆け出しに戻すんだよ。たぶん旧来フレームがほぼ持続することを前提として構築されたキャリアではダメ。そんな人たちが前提を外されて右往左往しつつある。

リセットを楽しめるようになると、いろいろ楽しくなる。


ゆるゆる雑談を聞いている感じで読めます。「個の時代になる」といわれてからずいぶん経っているけど、結局は「場」でも「手段」でもなかった、「人」だった。ということになっていくんだろうな。
ものすごい発明家になるような人間ではないけれど、それなりに先を読んで動きたい。という人にはワクワクすることが書いてある本です。