先日紹介した「シイの樹叢」のある石部神社では、小林源太郎の彫刻作品を観ることができます。
みっしり、びっしりの力作で、1845年(弘化二年)の作品だそうです。(現地解説看板より)
石川雲蝶のライバルであり友人であったとして知られる源太郎の彫刻。共作作品(栃尾にあります)ではソリッドな風合いが全面に押し出されているのですが、与板の都野神社同様、ここでもおちゃめでユーモラスな面が多々見られます。この御島石部神社では、石川雲蝶とまったく同じ魂だけど与えられた手が違っただけというような、比較してみる人にはたまらないおもしろさのある作品群に出会えます。
タッチに丸みがあります。と思ったら、この作品は信州諏訪の工匠「立川和四郎」さんの記載があるそうです。(木原尚「越後の名匠 石川雲蝶 ― 足跡と作品を訪ねて」より)
三条の本成寺もそうでしたが、雲蝶&源太郎時代の新潟県内の彫刻には「えええ、これ、こんなにすごいのに "彫り人知らず 弟子がやった" という情報しかないの?!」というものがたくさんあります。すごいものを間近に見てそれを追いかけて切磋琢磨しあった人々のレベルがハンパなくすごい。影響しあう集団の力の、すばらしい使い方。
でもこのへんは、源太郎作品! という感じがします。なんというのかな、崩しが少なく几帳面。
ヒキで見ると緻密さに圧倒されてそのなかのお茶目さを見落としがち。双眼鏡を持っていくことをおすすめします。
さて。この神社の作品の見どころは、本殿。
このあとは、ほんとうに首が痛かった。
すごく長い竹馬を持っていけばよかったなぁ。(持ってないけど)
場所はこちらです。
新潟県柏崎市西山町石地1167 石地コミュニティセンター のちかくです。
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