うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

グーグル ― Google 既存のビジネスを破壊する 佐々木俊尚 著

このブログでは普段ヨガのことを中心に書いていますが、OLでもありますので、こういう本も読みます。
タイトルは「グーグル」ですがこの本はロングテールについての実例がとてもわかりやすい。普段インターネットを利用していて、なんとなく昔のようにただホームページを見るだけの使い方とは変わってきているなぁ、と実感している人、かつちょっとネットの世界に興味のある人なら楽しく読める部分があると思います。
わたしの言葉でグーグルのどこが素晴らしいと思うかを言うと「もったいつけないカルチャーを実現してくれている」ところにあります。この本に、「双方向といわれながらも実はこれまで一方通行だったWeb」という表現がありますが、本当にそうだったよなぁ、と思います。

わたしはこのブログの前にもホームページを持っていたことがあります。
その頃は印刷会社で紙媒体のデザインやレイアウトをしていたのですが、プライベートでクラブイベントのフライヤーやTシャツのデザインをしており、そのイベントの告知とフライヤーのストックを紹介するホームページでした。その頃は今のこのブログのようにコメントを入れていただくこともできず(掲示板機能を持っていなかったので)、リンクしてもらっている相手は自己申告してもらわないとわからない時代でした。
平日は普通に仕事をして、夜や休日にイラストやhtmlを書いてFetchでFTPアップロードなんて作業をしていました。その頃ヨガに出会っていても、いまのように仕事をして、ヨガをして、日々感じたことをネット上にアップするなんてことはできなかったと思います。



この本には、公平で公正であろうとしながら、政治の力に左右されてしまっているグーグルの一面についても書かれています。
この部分を読んでいて、ふとあることを思い出しました。今の仕事についたにときに、広報の人(そのときは超えらく見えたものですが、今となっては気のいい飲み友達の兄ちゃん)がセミナーで話してくれたお話です。

インターネットの中で起こる事件について、「これだからインターネットは危ない」と端的にニュースで報道されることがほとんどですが、キャスターの木村太郎さんのように「公共の場、公園で起きた由々しき出来事に対して"これだから公園は危ない"とはあまり言わない。なのに、おなじ公共の場としてサービスを提供しているインターネットの世界に対してだけ、漠然と"だから危ない"というのはおかしい」という人もいます。

5年以上前の話なので、今はもうそんなことは少なくなりましたが、googleにあてられるさまざまなバッシングもひとつの過程、と、こんなことを思い出しながら読みました。
一方で、グーグル万歳!的な本や記事を目にすることがありますが、こんな記事もあります。(友人が教えてくれた記事)「グーグルが従業員を子供扱いすることでつなぎとめている件
大企業ですから、いろんな面が語られる。あたりまえの大企業的な悩みも抱えているでしょう。グーグルの社員の中にも、自分の志を以前のようにカタチにしずらくなった、と悶々としている人がいっぱいいるかもしれない。
そんなことを思いながら読み進めて、いまわたしがいる状況は当然のこととして与えられた課題に直面しているだけ。本当の信念はこれからもずっと試され続けるのだから、日々勉強であるなぁ、と思いました。