うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

緑の島スリランカのアーユルヴェーダ 岩瀬幸代 著

今週はお仕事てんこ盛り。以前はヨガができないとストレスがたまってしょうがなかったのですが、最近はヨガができない毎日のリズムとも折り合えるようになりました。
これは、今日読み終えた本。旅行記事のフリーライターの方が、スリランカアーユルヴェーダにはまり、その後何度か訪れたスリランカでのアーユルヴェーダ体験、ルーツを探るエピソードが書かれています。旅行記形式なので、するすると読み終えました。
この本を読んで、私も行きたい!と思う人も多いと思いますが、行きたいと思うとかえってつらくなるので、著者の体験知識だけありがたく頂戴することにしました。この本では、具体的なアーユルヴェーダのさまざまな行いが書かれているのですが、心に刺さったのはやはりメンタルな部分。いくつか引用します。

<P122から引用>
帰国して、「スリランカのお正月」というネタで週刊誌に売り込んだけれど、地味すぎるからと却下された。まあ、そうだろう。確かに地味だ。珍しいもの、新しいものでなければ報道価値はないという基準は、自分自身がマスコミ報道に侵されることによって、いつのまにか私自身の価値判断の一部にもなってしまった。地味だから、単純だからこそ、楽しくて心が休まることがたくさんあるはずなのに。そのギャップが時々私を疲れさせる。だから癒しなんてものが必要になる。

仕事で、「癒し」という言葉に新しさのエッセンスを足すようなことをしています。それも、体にしみついていて筆(キーボード)はするすると進みます。プライベートで内面に向かうことに興味を持ち始めた人で、こうゆう矛盾に向き合って仕事をしているメディア関係者って多いと思う。ま、仕事は仕事ですけどね。

<P220から引用>
どうしても人を治してあげたいという気持ち、それはアーユルヴェーダ医には欠かせない資質のような気がする。そしてその人のためにも治りたい、と思う患者の気持ち。双方の思いが寄り添った時、効果は増すはずだ。

この文章は著者が熱を出したときのエピソードのしめくくりの一部なのですが、日本では西洋医学アーユルヴェーダもなんだかビジネスちっく。身近な人に愛情表現をする暇もないくらい「何か」に追われる感情に包まれた現状。この国で明るくやさしく生きていくには、もっと修行が必要だなこりゃ。


写真付きで、ところどころにスリランカの人々の生活ぶりもうかがえます。巻末にアーユルヴェーダ専門のホテル「バーベリン・リーフ・アーユルヴェーダ・ホテル」の情報もあるので、旅行を兼ねて行ける時間のある人は、いますぐこれ読んで行ってください。