うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

世の中の小さなおもしろい動きを知りたくて、いろいろなことを書いています

昨年のいつの日だったか、ヨガの練習前の雑談で、わたしがウェブの仕事経験をヨガ活動では「逆の方向で」いかそうとしているのがおもしろいと言われました。
そういえばこういう話をしばらく書いていませんでしたね。

 

わたしはこのブログをなるべくSNSと連携させずに運用していて、それは流入をシンプルに見やすくするためです。

Instagramに長文を書く人が増えている昨今、もうブログを更新しなくなったという人には、「いまどきなにを言っているの?」と思われそうな話です。だけどわたしはこのスタイルが好き。今日はその理由を書きます。

 

ウェブ検索と人の出会いかたの話

わたしはいつも「おもしろい人」を想像しながら、読み手を信用してブログを書いています。
少し前に、関西のヨガクラスで知り合った人から「うちこさんのところへ来る人は、メタ的な視点の人が多いですよね」と言われて、"メタ的な視点" について教えてもらいました。どうやらわたしが思う「おもしろい人」は、"メタ的な視点を持った人" と言い換えられそうです。

 

たとえば、もしもわたしがスピリチュアル・インフルエンサーのようなスタイルを目指していたら、現在のこのブログのようにはなりません。
SEOの観点でいえば、ここ数年の感じでいえば、「自己肯定感」のカタカナ言い換えワード(セルフ・エスティーム、エフィカシー、セルフ・コンパッション、セルフラブなど)をコツコツ取りに行って積み上げるます。マインドフルネス周辺のキーワードはもう完全に飽和しているのでね。


そして、それをやると当然、「そういうヨガクラス」をしなければいけなくなります。そりゃそうです。それで釣ってるわけですから。そんなのァ、あたしゃまっぴらごめんです。

 

 

 ・・・あらやだ、アタシったらいつの人?

 

 

モードを戻します。

 

 

しれっと地引網を置いて、忘れた頃に引くような運用と解析をしています

わたしはリアルで学んだり誰かと話しておもろかった話題と Google Search Console に上がってくるキーワードを照らし合わせ、どういうテーマで発信をするとどのくらいアクセスがあるかを見るのが、ここ数年のちょっとした楽しみになっています。


Google Search Console というのは、こういう画面です。

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数字の関係性から割り戻すと実数を出せるので、それをされたくない部分は塗りつぶしています。(←考えすぎ w)

同じようなことをしている人は、ふむふむこのキーワードで○位だと、一週間で○○回表示されるのね、ふむふむふむ。となります。


わたしがこの表を見るときはキーワードの表示回数の昇順でソートし、あとはクリック率と平均掲載順位を見てあれこれ推測します。

ヨガと関係ない話題を扱うのは、実はこの楽しみのためでもあります。

 

 

定性的な目標を高く設定している

クリックレートや掲載順位の昇順でソートすると、当然上位は「うちこ」を含むものばかりになります。
目標としては、できれば表示回数のソートで「うちこ」が上位5位に登場しないくらいにしたいのですが、その上にくるワードを固定させるだけのコンテンツを生み出せていません。

 

上の画像で塗りつぶさずに残したのは、アーサナやヨガの練習に関係しない検索ワードです。
「ダンマパダ」は仏教関連なのでヨガに近い要素がありますが、「島崎藤村 新生」はヨガとまったく関係のない文学小説です。あれを読んだ人がわたしのブログに来てくれるかと思うと、インターネット検索の仕組みに感動します。

この小説については、かなり本腰を入れて感想を書きました。島崎藤村の長編小説はどれもそうですが、これからグローバル化していく日本社会に立ちはだかる心の問題(とても日本的な差別感情)を掘り下げるときに、多角的に検証されるべき本として重要な作品と思っています。
なので、それを読んで同じことを考えた人のなかで一人でも「あ、やっぱりこんなふうに思う人いるんだ。 え? なにこれヨガのブログなの?!  なんでこの人、プロフィール写真でひっくり返ってんの?!  これは逆立ちなの?」と思ってもらえたなら、その人と会えなくてもわたしは楽しいのです。

 

 

意外性を楽しんでいます

上の表は毎日更新して見ることができます。一週間くらいで上位10位の3割くらいが入れ替わり、週に2つくらい新たなキーワードが登場します。
そのキーワードから、世の中の小さな動きを知ることができます。
10月〜12月上旬のいつだったか、「ハッサン・カンの妖術」というキーワードがぐっと上位に上がってきたことがありました。これは谷崎潤一郎の小説のタイトルですが、検索された理由は「魔法使いの約束(まほやく)」の題材(ミスラ君という登場人物がそれ)になり、その元ネタを読みたい人たちが検索していました。きっとヤングです。
谷崎潤一郎の「ハッサン・カンの妖術」は、芥川龍之介の「魔術」の元ネタになった話でもあり、そのルーツを探る人々にとっては、両方の情報がわたしの本の感想にあったためヒットしやすかったのでしょう。

 

このように、ヨガとは関係のない小さなブームを知ることができるのが、検索キーワードを意識したブログ運用のおもしろいところ。なんかこれ急に上がってきたな〜、というキーワードを twitter のリアルタイム検索で見ると、だいたい理由がわかります。(時期を逃すとわかりません)


世の中では大きく話題にはならないけれど、一部の人のハートに火をつけている現象を知る。そのために、解析ツールを使ってブログ運用を楽しんでいます。
わたしにとってこのブログは、年齢や性別・職種・家族構成のような属性や役割でのセグメントではなく、趣味趣向のセグメントでもなく、固有の現象に対して熱く関心を抱く瞬間に存在する、細かすぎて見えないレベルのワクワクの種をキーに他者とつながる可能性を持つ場所です。

 

 

よくないキーワード(暗黒面)に注意をはらっています

楽しむためには、悪も丁寧に精査しなければいけません。そのために心がけていることもたくさんあります。これは反転させるとよくない意味でノウハウになってしまうので、もちろんここに書いたりしません。

よくないキーワード(黒魔術的に使えるキーワード)を知り、意識的に排除するのは大切なこと。これをすることで、結果的に表面的な意味を超えて知性を高めたい人と関わっていくことができる、そういう利点があります。


「言葉」の面で白魔術を選び、黒魔術の罠に気をつける。かといって守りに入ると何も見えてきません。「気づきがありました」「学びがありました」「感謝しかありません」「まだまだ修行が足りません」で締めくくられるような、読み手にとって毒にも薬にもならない話を書いたところで何もはじまらない。


白よりも黒に近い、濃いめのグレーなワードを使うときの具体的な判断としては「この表現は絶対にタイトルには使わないけど、全体の文章の下部でなら、文脈を読み取れる人向けに使っても大丈夫かな」と、そういう考え方をしています。

 

 

縁(えん)の畑を耕すように

上に貼った10位までの表の下に何百ものキーワードがあることを想像してみてください。わたしのブログでは、一週間分で1000近くのワードがリストされます。
なんでこんなに毎日のように書くのか。それはこのように、なんだかよくわからないけれどおもしろい利点があるからで、メディアや他人から報知される情報では絶対に得られないことをデータから知ることができます。

潜在意識とまではいかない、潜在思考のようなもの。

そこから派生する宝石のような出会いの畑を耕すように、日々の更新を楽しんでいます。

 

 

 

▼今日の話を最後までみっちり読んでしまった人にオススメの過去ログ