うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

高野山町石道を歩いて登る。慈尊院から大門まで6時間42分の山歩き(和歌山県・高野山)

町石道を歩くのは二度目で、11年前に一度チャレンジしたのですが当時は途中で挫折しました。そのときは真夏の昼間に500mlの水しか持たずにスタートするという無謀ぶり。若いね! 雑だね! 自分の体力を過信してるね! 考えてないね! 自然をナめてるね! と、5つのバッド・カルマを負っての失敗でした。
当時はこのブログもまだ前身ブログ(はてなダイアリー)で、コメント欄もオープンな運用。この失敗に対し九度山出身の人からありがたい助言をいただいていました。もう少しあそこまで頑張れば休憩所があるよ、また行ってみてよと。そのあたたかさを覚えていたので、今回は九度山という町に前泊して登ることにしました。

▼当時のログはこちら

明るいトーンで書いていますが、この経験は自分を知るきっかけになりました。脱水しきってフラフラの極限状態になっても、民家をたずねて道を教えてもらったあとに「できれば、お水を飲ませてもらえませんか」と言えない人間であることを知ったのでした。必要な装備をせず、雑なうえにプライドも高い。自分の中になんの優先順位もないうえに客観視もせず、漠然とやる気だけを振り舞わしてはしゃいで武勇伝のように片付ける。そんな自分を知った、いまでもずっと忘れない経験です。ひとことで言ったら幼稚ということなのだけど、成人してからの幼稚さのディテールは自分を少し追い込まないと正体がよく見えなかったりします。


そんな11年前の反省を経て、今回は九度山に前泊し1.5キロの水を抱えて宿を朝6時半に出発しました。カロリーメイトを3箱と、あめも持っていきました。足元は登山靴ではなく厚底のスニーカー。沢や小川のない道なのでスニーカーで大丈夫です。

時間のメモは以下の通り。

06:43 慈尊院九度山
07:19 展望台
08:30 六本杉
09:03 ニツ鳥居
09:24 町石神田便所
11:17 矢立茶屋
12:08 国道408横断
13:25 大門(高野山

 お手洗いは六本杉以降にいくつかありました。10時台は平坦なコースなのでずんずん歩いており、記録をしていません。そのあと記録の頻度がざっくりしてくる12時頃から、雑念が減って瞑想状態に近くなっていきました。それまでは脳内でいろいろおしゃべりをしながら登っていました。ひとりなんですけどね。

以下、そんなミニミニうちこ軍団の脳内おしゃべりの様子と共に、各スポットをご紹介します。

 

町石道スナップ

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町石道はあまりお花が咲いていないのですが、展望台から少しまた歩き始めたところにこんなかわいらしい一群が。

 

 

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その少し先には、無人みかんショップ。いちばん下の段は無料のサービス品。わたしは展望台の近くでカロリーメイト・フルーツ味を食べたばかり。むぅ。これを一食目にしたかったわーん。夏にはなかったもんなぁ(そりゃそうか)。

 

 

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ここは、二つ鳥居という場所。見たまんま。

 

 

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これは、白蛇の岩と鳥居。この岩に住み着いている白蛇を見るとしあわせになるそうです。わたしは見ませんでした。

 

 

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途中から、ところどころゴルフ場の横を歩きます。

 

 

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矢立茶屋を過ぎたところにある民家。タオルの掛けかたとか、この家用にカスタマイズが進化した様子に目が釘付け。

 

 

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矢立茶屋を越えると、少しずつ高野山ぽくなってきます。

 

 

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これは、袈裟掛石(けさかけいし)。空海さんがウェアを掛けたそうです。ここから、高野山の清浄結界になるそうですが、わたしの脳内おしゃべりはまだまだ不浄。

 

 

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くぐり石とも呼ばれ、ここをくぐれると長寿なのだそう。わたしの少し後にやってきた四人連れのうちチャレンジしている人が居ましたが、わたしはその様子を見ながら2箱目のカロリーメイトを食べました。キャラメル味です。おいしかったです。

 

 

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これは押上石(おしあげいし)。お母様が入山しようとしたときに雷雨となったところ、この石を空海さんが押し上げて母を隠まって親孝行したとのこと。このへんまでくると完全にトンデモな感じですが、空海伝説にはこういうの多いのでね…。お母さん、ここまで来たのね。あと少しで高野山なのに。女人は天の神様が入れてくれなかったというストーリー展開ってことかな。実際明治5年に女人解禁にした後も、抵抗が続いたらしいですし(⇒参考)。

 

でもいまは、女性も先まで上がらせてもらえます。

というわけで、

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ゴール! 高野山の大門。

 

ちょっと強くなったような気になって調子に乗っていると

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お前の鍛えかたなど、まだまだ屁じゃわい! と戒められる。ギャフン。

いい。いいコースだっ。

 

登ってみての雑感

慈尊院の紹介のときにも書きましたが、高野山は女人禁制。空海さんはお母さんに会うために毎度下山をせねばならず、月に9回往復していたそうです。空海さんが高野山へ初めて登ったのは45歳とされています。その体力ってどんな感じ? というのを筋肉のメモリーに刻んで想像してみましたが、いまのように道の整備もなく迷いながら草履で…なんですよね。すごい。
帰りはロープウェイで降りてきましたが、わたしが登っている間に2名の男性がそれぞれひとりでささーっと行って帰ってきており(彼らは片道3.5時間~4時間ペース)、お声からするとそれぞれ30代・50代かなという印象。でも動く姿の視覚情報だけだと完全に20代。スタイルもしゅっとして軽快で、とてもすてきな人たちでした。
彼らとすれ違いながら、きっと空海さんもこんなふうにかっこいい人だったに違いない、とさらに妄想をポジティブにたくましくしてしまいました。そして彼らのうしろ姿を見送った直後には「こんなことをひとりでせっせとやる人が、社会ではどんなふうに下世話な質問と折り合っているのだろう…」なんてことも考えたりしました。

矢立茶屋の前の国道からはトレイル・ランを集団で行うチームの人がいました。15人くらいかな。なんだかアプリでチェック・インしたりするゲームがあるようです。
季節は地元の人いわく、藤の花が咲く5月がいちばんおすすめとのことです。わたしの行った三月初旬は花粉が真っ盛りのなか杉木立を何時間も歩くことになったので、花粉で頭がおっぺけぺーになる人にはおすすめしません。夏は夏でしんどいのと蚊がすごいので、花粉と蚊を避けて行かれることをおすすめします。

 

▼このコースです