このシリーズは気軽に読めるので、仕事の合間や出かける前にストーブの余熱の前で立ったまま読んだりして、久しぶりに気軽な読書をしました。
ひとつ、これはわたしも気になっていたということが鋭く書かれていて、だからこのシリーズは読みたくなるのだよな…と思いながら読みました。無差別殺人を行う人について、やりやすい相手を狙ってない? なんてひとりでニュースを聞きながら思っていても流してしまう思考。
応援してくれる先生を探し求める若者の話は、若者の場合は「助言」という体裁を使えるけれど、これを若くなくてもやっている人ははどんな体裁にしているだろうかと少し考えました。気づき? メッセージ? お告げ? 「助言」を受けられるのはやっぱり若者の特権かな。いや、若くなくても助言を助言として受け取れればよいのだよな…。プライドが邪魔をして、他人に助けられたと言えなくなったときにスピリチュアルって便利だな…。なんてことを少し考えました。
それよりもうんと前のトピックの末尾にあった
実行ができないのは、「精神力が弱い」と表現されるが、多くの場合、弱いのは思考力である。
というのと似ている。精神力ってなんなんだろう、意思を発動する体力と何がちがうのだろう。
ひとつ、とてもおもしろいたとえ話がありました。わたしもビスケットをなにげに常備して近所の犬を手懐けるようなことをする行為を見たら、これからは田中角栄と思うことにしようかな。うわー、とか、わかりやすくあざといけどウケちゃうんだよなぁ実際それ! と思うことも田中角栄だと思えばスルーできる。これで悶々とせずにすみそうです。
月夜のサラサーテ The cream of the notes 7 (講談社文庫)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/12/14
- メディア: 文庫
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