白兎海岸は日本で初めてのラブストーリーの発祥地「白兎」として、2010年には「恋人の聖地」として認定されました。と鳥取県観光案内のウェブサイトにあります。こういう認定者の記載がない情報って…。考えないことにする。
バスを降りて、わーい海だと思ったら
あの島へ向かうわたしは金田一幸助。なんて気分になってくる。
そうしている間に、ずぶ濡れになりました。
うちこ:はぁ。行いが、わるいのだろうねぇ。心あたりがたくさんあるわ。
Yさん:ええ。わたしもですよ。
道の駅でうどんを食べながら反省していたら、晴れてきました。
海岸であの大雨にあうのはリスキーなので、先に神社へ行くことにしました。
そうしたら、ぱぁーっと、晴れてきた。
Yさん:先に神社に行けよ、ってことか。
うちこ:うさぎのこと、内心バカにしてるのがバレてんのかなぁ。
まだまだ心あたりがありすぎて、わたしはずっと雨におびえていました。
Yさんも、ちょっと薄暗くなるとすぐ妄想を始めました。
ここで自動的に宣言なく結成された「ネガティ部」の結束は分刻みで高まり、強固な組織になりました。
参拝を終えてふたたび海へ向かうと
道の駅の窓際のカフェテーブルに、キューピット以前の兎の話が紹介されていました。
島へ近づくごとにどんどん晴れてきて、海沿いの道を上に上がる頃には
こんな景色になっていました。さっきまで横溝正史の世界だったのに、聖子ちゃんのサマー・ソングの世界みたいになりました。
海沿いの車道の横に、さあ行くがよいとばかりに道があるのです。
お天気とともに気分が下がったり上がったり、振り回されるのが楽しい一日でした。
Yさんはずぶぬれになって靴下を脱いで歩いていたのだけど、むき出しの足元がなんだか落ち着かない気分だったらしく、帰りはずっと靴下の買える場所を探しながら町をうろつき、結局駅ビルの中の雑貨屋さんで買うことができました。
一緒に靴下を探しながら、今日という日のお出かけ時間はあと数時間しかないのに「足をむき出しにしたくない」と思い続けられるって、なんかすてきだな。と思いました。こういうことを雑にしないことって、練習をていねいにやる感じとすごく似ている。