まえから気になっていた東洋文庫ミュージアムへ行ってきました。東洋文庫は「マヌ法典」を出版しているブランド(っていうのかな。出版は平凡社)です。行ってみたらもう大興奮の教典陳列っぷりで、メイン展示の前に満足しちゃった。
抜群に居心地のよい、楽しい美術館です。
入ってすぐの所に
アヴェスター(ゾロアスター教の聖典)が、さらっと展示されていました。
「知恵の小径」なんていう、屋外のおしゃれな展示スペースもあって
よく見ると、日本語訳がうっすら。本体をタイポグラフィとして美しく見せる展示。
アジアの名言紹介されています。サンスクリット以外にも、魅力的な文字がいっぱい。
今回はディスカバリールームの展示「もっと知りたい!イスラーム展」が主目的だったので、目録にメモを残したいくつか感想を紹介します。
- エジプトの習慣と風俗
エジプトのスーフィー教団の禁じられた儀式の絵。エドワード・ウイリアム・レイン(1836年)うつぶせの信徒を導師が馬で踏みつけながら歩く様子が描かれています。
- マナール聖典注釈
コーランの注釈書。注釈書って、なかなか見る機会がない。
- 結婚契約書
この文化、知っといたほうがいいですよ。そしてなにより、この契約書が美術品として美しい。
- ロシア帝国服飾図鑑
すんごいキレイ! そしてかわいい。
- アチェ人
この展示の中にスマトラ島北部のアチェのモスクの紹介があって、これが思いっきり日本の三重塔みたいなおうち。これがモスク?! と、ほっこりびっくり。
- 古蘭経訳解
932年の、王静斎による中国版訳解。インドの教典の訳もそうだけど、中国の文字文化吸収っぷり、おそるべし。どこまでも文字文化先進国だと思う。コーランが古蘭。香蘭じゃないのね。
- 回回風俗図
中国人のおじさんがイスラーム服の絵など。顔が中華料理屋にいそうなおじさんなので、なんかほっこりくる。
- 采覧異言
新井白石さんってすごいのね。図としても美しいしとても丁寧。びっくり。
- アッラーの99の美名
中国ムスリム書道(馬国鉾さん)。この作品、めちゃくちゃかっこいいです。かすれも、カーブも、円の形も。最終的に中国ムスリムに興味をもつことになりました。この文字文化のコラボ、美しすぎる。
わたしは教典萌えですが、そうでない大人の女性がひとりで行っても、きっとすごくよい気分になれます。大人のデートスポットとしても大変おすすめ(素敵なカフェ・レストランも併設)。
近くの庭園「六義園」とセットで1000円になるすばらしい抱き合わ提案をされていましたよ。
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