うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

メメント・モリ 藤原新也 著


著者さんの思いの通り、手放せない書としていつも部屋にある一冊。
生と死にまつわる言葉が、美しい写真とともに毎ページ、語りかけてきます。
インドの写真が多くて、「ただ息して生きるだけでいい人たち」というたたずまいの人がたくさん出てきて、「日本に居ながらインドマインド」で居たいのに居られないモヤモヤに渇を入れられる。

最初に読んだとき、出だしは少し説教臭く感じました。
でも、写真とともに言葉を追っていくと、手放せない本になる。


わたしがよくアジア旅行記でトイレを取り上げるのは、この本にあるメッセージと同じ理由。


今のあべこべ社会は、生も死もそれが本物であればあるだけ、人々の目の前から連れ去られ、消える。
街にも家にもテレビにも新聞にも机の上にもポケットの中にもニセモノの生死がいっぱいだ。

見たくないものを見ると現実耐性が上がるけど、
見たくないものを見ずにやり過ごすには、孤独耐性が必要です。
どちらも避けて生きていけたらストレスは少ないけれど、生命力が下がる。
インドで思うのは、いつもこんなこと。



わたしのなかで、この本と「叶恭子の知のジュエリー12ヵ月」「常識にとらわれない100の講義」は手放せない三冊。なにかあると、よく開いています。

メメント・モリ
メメント・モリ
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藤原 新也
三五館
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