うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

野口晴哉(のぐちはるちか・HARUCHIKA NOGUCHI)


関東大震災の時代に、本人の身体を感覚と比重計でスキャンしまくった野口先生。
沖先生の本にその名がよく登場することもあり、すっかり虜になってしまいました。
仏教でもヨーガでも、課題は「潜在意識」の浄化。野口先生はそこへ「整体」というかたちのアプローチを生み出しました。
ヨーガでいう「ドーシャの偏りや優勢」の「磁力」を分解している。それはほんとうにすごい技術だと思うのです。仏教でいうと、アーラヤ識の領域ではないかと思うことまで語っている。(参考:パタンジャリ・世親・野口晴哉と「潜在意識」
この「磁力」は、本人にもコントロールがしにくい自然のはたらきなのだけど、「傾向は知ることができる」という信念のもとに身体論が展開されています。


野口先生の言葉には、西洋医学では片付けられないあんなことやこんなことへの答えがいっぱいで、若い頃に書かれた本には、身体論なのだけど芸術的なおもしろさがあります。
整体という形で手当てはするけど、後づけでできることは大したことはないんだ、「要素」を見るんだ。という一貫したものの見かたで、その要素を形作るところでの処置として育児にフォーカスしていったように見えるけれど、結局は大人相手でもまったく同じことが言える。「オブラートとしての落としどころ」が育児というテーマだったというだけで、どれもコミュニケーションの起点、発現点について語っているのでしょう。
そして気づかされる課題はいつも同じ。「自我の浄化」です。


さて、どのノグチ・スートラから読みますか?


▼過去ログリンク
健康生活の原理 活元運動のすすめ
愉気法1
愉気法2
体癖 第一巻
体癖 第二巻
●体癖(第二巻)から、体癖のとらえかた
背く子 背かれる親
整体法の基礎
叱り方褒め方
「整体入門」「風邪の効用」(2冊同時紹介)



▼いまの時代にドンピシャな解釈
片山洋次郎さんの本の感想集



▼関連書籍
野生の哲学 ― 野口晴哉の生命宇宙 永沢哲 著



▼語録が楽しく読める
野口晴哉公式サイト



▼本が通販で買える
全生社



▼東京・青山 野口先生の本がたくさん置いてある本屋
ブッククラブ回