うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

実録・外道の条件 町田康 著

最近はほとんど小説を読まないのですが、この著者の小説は有名どころは全部読んでいるかも。エッセイもけっこう読んでいるかな。
普段哲学本の感想が多いので意外と思う人もいるかもしれないのですが、気持ちよく読んでしまうんです。
「人の時間を食うこと」に全く罪悪感を感じない人に出会って、イラッとしたときにエンジンがかかるあの感じ!!!
「あーあーあー、あるよあるよ。あったよ同じ性質の怒りがわたしにも昨日!!!」といった単純な共感にはじまり、その後に展開する、「だったらお前はあれか、こうゆうことか」「ああどうせ俺はこうだ。でもお前おかしい。それ非効率、ぶぁーか」とたたみかける暴走感覚。普段うちこが口にできない(できるけど、してない)イライラそのまんま。

この本には4つの短編が入っています。
95年〜98年の話なので、バブル時代もしくは崩壊してもしきれていない時代特有のおかしな人たちがたくさん登場するのですが、その「おかしくね? つーか、だせぇぇぇぇ」と思わず叫びたくなる言動をしてしまう人たちというのは、ITの世界でもびっくりするほどの比率でご健在。男女問わず。なんか、この業界に流れてきてない? と思うくらい。
最近は社会が病んできているのか、バブル世代に関係ないところでも「相談とか調整とかいう名の、他人の時間浪費家」が増えているから、酔っ払いとなんら変らない次元のケースも含めて遭遇率あがってます。

以前はバブルなテンションの人々にも適当に合わせて仕事をしていたうちこなのですが、最近はもう本当に時間の無駄、としか思えなくなってしまいました。
そんな毎日を送っているので、気持ち的に救われました。

実録・外道の条件 (角川文庫)
実録・外道の条件 (角川文庫)町田 康

角川書店 2004-12
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