うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

インド旅行記〈1〉北インド編 中谷美紀 著

楽しくていっきに読んでしまいました。ヨガの修行のエピソード、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーのこと、マッサージのこと、神様のこと、食事のこと、とにかく盛りだくさん。パスポートを盗まれた話なんかもあり、収穫たくさんのインド記です。
お土産をすすめられまくって「あーあ」という気分になる場面や、ゲンキンなインドのみなさまのお作法などなど、とにかくいちいち「そうそう、まったくだよ。ほんとに」という感想ばかり。うさんくさいと思うことはそのままうさんくさく受け入れているところに好感を持ちました。


いくつも共感するところがありましたが、一番最後のほうに書いてあった、ある人の言葉の引用で「インドの発展のために金銭援助をしても、怠惰に使われて終わり。望むような発展的な着地はしない」といったようなことが書かれていて(読んだその日に友達に貸しちゃったのでそのままの文章はかけないのですが)、そこがなんとも胸がギュッとなるような気持ちになりました。


この、「望むような展開にならないメンタリティの根本的な違い」が、人間のプリミティブな部分ととらえて何かを思う人、あああダメもうこうゆうの!と思う人の違いがインドの好き嫌いかも。
インドで暮らす人たちと接すると、いろんなことに衝撃を受けます。
あのプリミティブな言動を、ときに愛おしく思い返すこともあります。めずらしいものはじろじろ見たいし、興味があれば本能のままにかまいたいし。高校生の修学旅行をインド必須にしたら、腹の探りあいのない、おおらかな日本になるんじゃないかなぁ。

インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)
中谷 美紀
幻冬舎
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