先日、東京へ買い付けや仕入れ先回りにやってくる地方在住の友人がうちへ寄ってくれました。
夜パジャマに着替えながら、その日仕事の合間に思わず買ったという膝サポーターを見せられました。「今日こんなの買ったの。歩いてたら膝が痛くて」と。
どうしたの? どこが痛いの? いつどんな動作で痛いの? どの角度が痛いの? どの瞬間痛いの?
── いくつかのエクササイズ完了。
その人は股関節はやわらかいのですが足首の内側の硬さと膝上の内転筋の弱まりが気になったので、これをしました。
「えーなんでそんなに踵(かかと)、あがるかそんなに!」
「上がる。やれば上がる、ほれっ。上げて!」
はいマイコー並みに上げる!
はい膝くっつけない。脚は並行!
はいどすんと下りずにゆっくりと!
と、ぎゃーぎゃー言いながら。東京まんぷく23時。中年女が夜な夜なふたりで特訓です。友人のかかとも20回くらいでかなり上がってきました。ひとりじゃできないことも、ふたりならできる。リアル同行二人。彼女は学生時代の同級生だから、もうすぐ「ふたりで100歳」なんて言いながらこんなことができる。楽しみである。
そんなコントのようなエクササイズの後、わたしが言ったことに友人が「なにそれ、いまの名言。なにその名言。もっかい、え? なんて言った?」と食いつく。頭の中にメモしようとしている。
練習中の言葉を名言といわれて、こっちがびっくり。
サポーターはね、こうやって皮膚の中に、自分で作るの。
「皮膚の中って発想、なかったわ!」と。名言認定されました。
名言ちゅうほどのこともないじゃろに。