たまに「後屈にフォーカスしたクラスをやってください」と言われることがあるのですが、これはまだ自分のなかにあるさまざまな「点」が「線」としてつながっておらず、中途半端なシナリオしか描けていない状況です。
そんな理由から、ゴメンナサイm(._.*)mしています。
いまのところ、立位からの後屈(地面から頭部までが長い距離から始まる後屈)を、わたしはあまりすすめていません。倒立から顔を上げて反ってスコーピオンへ入っていくプロセスを推しています。
見た目の印象から「そのほうが難しい」と思う人が多いのですが、わたしのなかにストーリーがあって、そうしています。(もちろんこれも、必要なプロセスを経てからですが)
立位からの後屈(バックベンド)は、わたし自身がめまいを起こしやすいため、もっぱら研究中。自分自身がさまざまなヨガクラスへ行き、さまざまな先生のインストラクション(ストーリー)で実際に身体を動かしてみることで、実験をしています。先日もあるヨガ教室で後屈を教わったのですが、そこでの手順では頭が真っ白になりました。これは個人差(=個体差)です。わたし自身は、立った状態からブリッジをするということ自体はわりとサッとできます。「やるだけ・形を作るだけ」なら、自分のやり方でできます。ただ、プロセスによっては、頭が真っ白になる。
この「真っ白」はすごく気になる現象で、多くの人にとって、「ちょっと白が入る」というのがマインドブロックの一つになっていると思います。
わたしは立位からの後屈を以下の5つの視点で見ており
- 頭部×頸部×ボディ部の連携
- 酸素と、それを乗せる血液
- 視覚と脳の混乱
- 聴覚と脳の混乱
- 依存(指導者の存在)によって、意識とボディが早く離れやすくなってしまうこと
指導の難しさは、4と5にあります。
この1〜5の掛け合わせで「できない」にもバリエーションがあることがわかっているので、さらに解剖学的な要素が入ったうえで後屈への道を考えるのには、かなりの時間を要します。わたしはこれに「日本人的思考」を加えたうえでインプットに使う語彙も含めてデザインしていくので、ふざけてやっているように見えるかもしれませんが、考えたり意識している時間は長いです。
自分自身がそのポーズができることと、指導ができることはまったく別物。自分ができないポーズも、たくさんの人を見て最大公約数を見つけられれば「こうしたら、できそう」ということが導き出せたりする。
後屈になると、もうそれはそれは、個人差が出てきます。あまり日常的動作に必要ないから、やりにくい。
猫背すぎる状況の改善のための後屈、胸に呼吸を入れるための後屈ができればいいんじゃない? くらいに思っているので、急ぐ気持ちが起きません。
後ろに反って戻ることの強さよりも、「胸を開くとしあわせになる。というのは本当だと思う」という仮説のほうを大切にしています。