上野でやっている「みちのくの仏像」展へ行ってきました。
前回の「日本国宝展」も東京国立博物館(トーハク)でしたが、このあとにはコルカタ・インド博物館の仏さまがやってくる予定。今年はかなり早い段階で年間パスポートを消化できそうです。(去年は洋モノばかりだった)
今回はまずはじめに、たいへん重要なことを伝えておかなければいけません。
この展覧会は、音声ガイドが薬師丸ひろ子さまです。薬師丸ひろ子さまが、あの声で薬師如来の解説をするのです。時の流れを感じずにいられません。やはり時の河を渡る船にオールはないのですね。
いつものように、目録に沿って感想メモを紹介します。
- 6:薬師如来坐像(平安時代・9世紀)…鼻の下が短く、琴光喜にそっくり。おでこに光りものが入っていて、足の組み方がアグニ・スタンバーサナっぽい。
- 12:伝吉祥天立像(平安時代・9世紀)…どう見ても「頭に小さな象を2頭のっけて、もめごとの仲裁をしている人」にしか見えない、笑ったら負けな感じ。
わたし的に、これが今回のみどころNo.1。どれも足首・肘・眉毛・目線の連動描写がすごい。すごすぎる。なかでも「寅神」「卯神」はカッコよすぎて、「神か!」と思ったらそういえば神だった。普通に男性的なステキさが炸裂しています。「卯神」なんて、腕が完全にボクサーの腕にゃのよ。神〜。
本体もすごいのですが、頭の上に乗っている仏さまたちの表情が女性的過ぎ。美人しか住んでいないアパートの二階から、道路に向かって住人が全員、首から上だけ出してわたしを見下ろしている。と。そういう設定かと錯覚する。行けばわかる。
目から慶派の仏像、耳から薬師丸ひろ子。こんなことがあっていいのか「みちのくの仏像」。
4月5日(日)までやってます。
おまけ。本編とは関係ないのだが。
いまはリーリーとシンシンが同居に備えて練習を始めたとかで、2頭同時に見られないことがあるらしい。