シャンティニケタンにある博物館と旧住居群へ行ってきました。
道の反対側にはタゴール国際大学があり、このエリアがシャンティニケタンのメインの見どころになります。
Rabindra Bhaban Museum
タゴール・ミュージアムというのは通称です。(たぶんインド内にちょこちょこあると思われる)
1942年にラビンドラナート・タゴールが亡くなった直後に設立されたそうです。
チケット窓口の横の交番のようなところ。
ここの目玉はタゴールのノーベル賞メダルだったのですが、なんとメダルが盗難に遭い、以来警備が厳重になったそうです。
厳重でこの感じ? というくらい、警備の人は穏やかで優しい人たちでした。
こっちだよーと指さされた左のほうへ進みます。
ここが博物館です。中は撮影できません。
見るものが多すぎず、少なすぎず、すごく良い内容でした。
展示の自分メモから
- 絵画は意外と暗い。だけどシンプルでかわいらしい
- アインシュタイン、フロイド、ロマン・ロラン、ヘレン・ケラーとの2ショット写真が良かった。(ヘレン・ケラーとの写真はコルカタのミュージアムにもありました)
- 靴とコートがめちゃくちゃ大きい。足は30cm 以上
- タゴールが学んだウパニシャッドとそのソースの入り方の説明が良かった
- 中国語版のギタンジャリの音写漢字が「吉檀迦利」なのがいい
- ヨーロッパで英訳を広めた Ajit Kumar Chakraborty という人の解説があった
- 反戦の詩を詠んだ Wilfred Owen という人物について知りたくなった
コルカタにもタゴール・ミュージアムがあります。資産家の家系でいらっしゃるので、いずれも居住地です。
Uttarayan Complex
タゴールが生前に建てた5つの家の集合体がこの博物館の裏の敷地にあります。
こっちですよー、と警備の人が教えてくれました。
オブジェがそこかしこにあります。
広大な敷地です。
それぞれの家に、ウッタラヤン、コナーク、シャマリ、プナシャ、ウディチという名前がついていて、複合施設全体はタゴール自身によって綿密に計画されたそうです。
UTTARAYAN
シャンティニケタンを訪れる重要な賓客が滞在するための家は、ちょっとのぞいて見ることができました。
ここは入り口に人がいます。
ずっとおしゃべりしてる前提みたいな家。
もちろん、歌ったりもするのでしょう。
壁沿いにクッションと椅子だけ。
他の家は、遠くから見るだけでした。
これは、5つの家のうちの、たぶんウディチという家です。
実際に来てみたら小さな自然公園の中に大きすぎない邸宅のある、素朴な場所でした。
いま再読している本に、パラマハンサ・ヨガナンダがこの地を訪れた時のことが書かれていました。
ラビンドラナートはその晩、私を来客用の宿舎に泊めてくれた。夜にはいって、中庭で一群の人々がこの詩人を囲んで歓談しているありさまは、まったく魅力的な光景だった。私は、さながら大昔にかえって古代の僧院を目のあたりに見ている思いがした。
(『あるヨギの自叙伝』第二十九章 タゴールと教育の理想を語る より)
まだ大きな国際大学になる前の小さな学校の頃の話なので、現在の大学近くにある宿舎かもしれませんが、この地に招待された際のエピソードが書かれていました。
▼場所はここです