有名な厳島神社へ行ってきました。目的はもちろん、平☆家☆納☆経! 宝物館にあるお経を見たくて。
わたしが旅先でつい神戸や広島が気になってしまうのは、平家物語のエピソードが多いからでもあったりします。だってあれは日本版のバガヴァッド・ギーター。リアルで同族殺し合い。そりゃ祈るわ! お経もあんなすごいの書くわ! そして納めるわ! と、わたしはそんなエグすぎる日本史にモヤモヤと萌えます。あの時代、すごいんですよね…。いま世の中を騒がせている有名人の不倫が「おはよう!ゲートボール」なら、あの平安時代は「メジャー・リーグ」。
そんな念願の宮島だったのですが広島滞在は一泊しか時間がなく、そのうち半日はヨガクラスをしていたので、弾丸旅行。ひろしま世界遺産航路という、原爆ドームの近くからそのまま宮島へ行くタクシーのような船があったので、それに乗って行きました。電車とフェリーを乗り継ぐと片道600円でいけるのですが、このタクシーのような船は往復3,600円。町なかから45分で行けます。弾丸旅行者にはけっこうありがたい。
原爆ドームの横の川沿いを歩くと
遊覧船乗り場があります。ほのぼの。
この乗り場の横のカフェがとてもすてき。できればここで、髭男爵気分でワインをチーン☆とか、やってみたかったです。すてきだったのよぉ。
街の中の河からの景色は、ベトナムのニャチャンという都会の港に似ていました。
大きなフェリーの駅にコインロッカーがあったので、スーツケースを置いて出かけました。
わ。これよくポスターなどで見る景色。ここまで、船着き場から歩いて5分くらいでした。
神社を抜けると、あっちにあれがあるぞこっちに行けば山だぞと、見どころが多すぎる宮島。
でもわたしが行きたい宝物館は、あまりプッシュされていない。
どこへ行けばいいのだ〜
もうこの中は撮影禁止ですが、小さい展示室の一番奥に、ありました。
装飾経中最高傑作といわれる、平家一門のお経の複本が。
そして、それを入れる経箱と、さらにそれを入れる網袋が!
フル・パッケージでグッドデザイン賞100個あげたい
という内容。
どんだけ勝ちたいんだ、平家! (笑)。
あの時代の装飾経は、金字写経を見るだけでもけっこう「すごぉぉぉぉおおおい」となるのですが、平家納経は芸術性が高すぎです。
そして、美しいと思うと同時に何度も言いたくなる。
どんだけ勝ちたいんだ、平家!
策略と犠牲のもとにある栄華の重み。その継続を、祈らずにはいられない。わたしは平清盛がこういう気持ちを爆発させたこのイベント(平家納経)が、なんだかとってもヨガっぽいなと思うのです。
ハタ・ヨーガの教典を読んでいると「この練習を一生懸命やれば、罪から解放される」という記述をよく見ます。修練や祈りには、モチベーションとして「やるせない」と「でも勝ちたい」があるんですよね。平氏も源氏も、そらぁもう想像するだけでしんどい世だったと思うのですが、ここまでしちゃうよね。しちゃうよなぁ…と。「すごい」と「ひどい」の波が交互に押し寄せてくる感覚が、どうにも沁みる。
宮島の港からこのあたりまでは、
いいにおいのするほうへ行ってはいけません。
時間のない弾丸観光なのに、焼き牡蠣の香りがすごくて、ここは拷問ストリート。
おいしいものの香りがひしめきあい、なんかすごかった。
宮島はほかにも見どころが多いんですよね。しかも宮島以外の島も、すてきな場所がいっぱい。どうすればよいのだ広島。でも念願の平家納経を見て、わたしは大満足。
広島に住みながらまだ見たことのない人は、今週末にでも行ってらして! ヨガのイベントもあるらしいですよ。
▼今週末ですって