うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

梅原猛の授業 仏になろう

以前同じシリーズの「梅原猛の授業 仏教」を読んで面白かったので、図書館で目にとまったこの本を借りて読んでみました。これは大人向けの授業の内容なので、偉いお坊様のエロ・エピソードも入ったアダルト編(笑)。
いくつか、メモを兼ねてピックアップします。

<60ページ 仏教と道徳 より>
京都の近くには、空海のいた乙訓寺があります。そこには、首から上は空海で、下が八幡さんという、八幡さんと空海が合体した像があるんです。これは日本に一つしかない像ですが、神と仏が合体したことを示しています。

次に京都へ行ったときに、行ってみよう。(追記:行ってきました

<121ページ 六波羅密について より>
今、精進という徳をいちばん行っているのは、イチローだと思います。イチローは無愛想で、マスコミとの付き合いも悪いでしょう。それは、イチローが一生懸命に野球道に励んでいるからですよ。

うちこもそう思います。最近カメラの前でもよく喋るようになったイチロー選手を見て、「利他」の精神も感じます。

<207ページ 大乗仏教について より>
このような話(龍樹のエロ話。参考)は、龍樹と並んで大乗仏教の普及に大きな役割を果たした鳩摩羅什にも伝えられています。少年時代の鳩摩羅什に素晴らしい才能があることを見抜いた羅漢が、「この子は素晴らしい高僧になれるが、女難の相がある。女犯を犯したら、この子は学者で終るより仕方がない」と言ったそうです。その羅漢の言うとおり、鳩摩羅什は彼を堕落させようとした王様のあてがった女性の誘惑に乗り、ついに高僧になれなかったといいます。
(中略)日本でもっともよく読まれた長編の経典『法華経』は、この鳩摩羅什の訳です。『法華経』の法華というのは蓮の花を意味します。蓮は泥のなかから出て聖なる美しい花を咲かせる。それは、昼は聖なる経典の翻訳に精を出し、夜は愛欲の生活に耽る鳩摩羅什の人生を象徴したものであるかもしれませんね。

仏教の中のエロ英雄伝について、どんどん詳しくなっている気がします。わたくし。


梅原猛の授業 仏になろう (朝日文庫)
梅原 猛
朝日新聞出版
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