うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

名もなきポジションを守る存在

今日書くことは賛辞。でもタイトルを「名もなき」としてしまったから、「ちゃんと名前があるんですけど!」と怒り出す人がいるかもしれないな。こんな無粋なエクスキューズを冒頭に書かなければならないなんて、めんどくさい世の中ねぇまったく。

 


 ざぼーどびるでゅお

 


冒頭は冠詞だから、口語では抜いたほうがメジャーかな。

 


 ぼーどびるでゅお

 

 ボードビルデュオ

 

 The Vaudeville Duo

 


1970年代生まれの日本育ち女性に知られる存在。最後は正式名称で綴りました。
え、名前覚えてないの? 失礼じゃない? そういうのって失礼なんじゃないの? 芸能人に「さん」つけないで書くのって失礼なんでしょ?

そういう価値観の人に「名前を憶えていない」なんて、言わせたくないね!
彼女と彼の名前を ジェーン&ジェームス だなんて言わせないよ! 違うわっ! エディ&エミィ よーーーっ!

 

 

  The Vaudeville Duo

 

 

その仕事ぶりがあまりにもすばらしすぎて、わたしは名前を覚えようとしないまま別れた。わたしは今さら、つい最近名前を覚えて、知ったかぶってこれを書いているのです。
あんなに視覚から脳内へしっかりと焼き付けていたのに。名前なんて覚えなくていいのだと言わんばかりに、彼と彼女はひたすらその義務を果たしていたのでした。

 


 義務に徹し、ただただ役割を果たす

 


彼と彼女は間違いなく、ヨーギーとヨーギニーであったのです。
キキララもマイメロもキティも幼稚に感じ始めた小学校高学年女子をみすみす原田治市場へ逃がすわけにはいかんとばかりの、サンリオの築いた最終防波堤。事実、わたしはそこで大いにしっかりと踏みとどまったのです。サンリオからの卒業が「The Vaudeville Duo」であった人は少なくないのでは? わたしはそのように想像します。

駅前にミスター・ドーナツができるほど都会に住んでいた女子は、この防波堤をやすやすと飛び越えてオサムグッズへ走れたことでしょう。が、しかし、そうではない地方住まいのわたしは「The Vaudeville Duo」の絵柄に惹きつけられている期間が長かった。


── ということを、友人と雑談しながら確認しました。静岡県でも岡山県でも同じことが起こっていたようです。新潟県長岡市は雪国らっけミスドがなかなかできねんらとおもってたてー。と思っていたら、違った! わーい。

そんな「The Vaudeville Duo」の回想は、友人との会話中に突然はじまりました。昨今盛り上がっているオンライン飲み会で「ユーの好きなサンリオキャラクターは?」という話になったのでした。

そのなかでひとりの人が「The Vaudeville Duo」だと言いたいのに、名前が出てこなかった。わたしがパティ&ジミーが好きだと言ったら、カップルつながりで話が展開されたのでした。

 

(再現)
パティ&ジミーよりもシンプルな感じので男の子と女の子のカップルいたよね ⇒ ああっ… ⇒ なんか、ちょっとおしゃれな服きてる? ⇒ わ、わかる、かも…。なんかクッキーの型みたいな感じの太さの線の… ⇒ わかるかもその感じ…  ⇒ 英国調のファッションだったような… ⇒ そー!たぶんそれ ⇒ 名前でてこない… ⇒ ジェーン&ジェームスみたいな感じじゃなかったっけ… ⇒ それかも! ⇒ もうそれだと思う。そんな感じ…


ぜんぜんちがった。

www.sanrio.co.jp

  • ニューヨーク在住
  • エディとエミィ
  • エディは、舞台監督が夢
  • エミィは、ブロードウェイの女優を夢みている


ど、どこで変換した。しかも集団で。新興宗教が立ち上がる瞬間って、きっとこういう感じだ。どんどん外堀のイメージがたくましくなっていく。
ひとたび博学な友人がジェーン&ジェームスみたいな名前じゃないかといえば、そう思えてくる。英国調だしジェイン・オースティンに響きが似ているし…、なんて具合に好都合な記憶だけを拾い集めて雑な仮説を強化する。ジェーン&ジェームスと言った友人は、あとでパティ&ジミーの「J」にひっぱられた気がすると言っていた。

英国調と言ったのはわたしだ。そこも間違っていた。子どもには英国調もNY風もそもそも区別がついていない。


それにしても「The Vaudeville Duo」の役割は偉大だな。ただただ、その義務を果たしていたのだもの。
知名度はさておき、ただひたすらに「なんとなくそういう感じ」を訴求し続けていた。キャラクターの役割というものを心得ておられる。自分たちに主張など求められていないのだと、そこに思想など不要だと。ただ印象のみを訴求し続けていた。小学校高学年女子の日々の憂鬱を支えてくれていた存在。

ああいうちょっとしたキャラクター・グッズに気持ちを支えてもらっていたの。

 


ここ数年シヴァ&パールヴァティみたいなのばっかり見てたから、いろいろ麻痺してたわ。

 

 

 

こういう日々を、わたしはサンリオに支えてもらっていたの~

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