出張の前に一晩だけ、高野山の宿坊で過ごしました。16年ぶりの大雪だったので、引きこもって読書でもしていようと思ったのですが、お気に入りの場所へはついつい足が伸びます。
金曜の夜のうちに関西空港まで飛んでしまい、空港の近くに泊まって翌朝高野山へ。もうこの流れが定番になってきたような、4度目の高野山です。
一般的に「奥の院」「根本大塔」は行っとけスポットのツートップかと思うのですが、うちこには行っとけスポット四天王というのがあって、上記に加えたいのが昨日も日記を書いたビルマ塔(「成福院摩尼寳塔」)です。もういっこは、後日ご紹介しますのでお楽しみに。
以前の紹介では地獄絵と戒壇めぐりをフィーチャーしたのですが、今日は「コーサラ王の見た十六の夢」のうちのひとつをご紹介します。
「コーサラ王の見た十六の夢」というのは、釈尊の前世物語である「ジャータカ」第七十七話で語られている夢解き予言というものなのですが、このビルマ塔へ入るとミャンマーの仏教徒さんが描かれた絵とともにそれを読むことができます。
ひとつ、紹介します。
上が夢の絵で、下がその夢の意味の絵。油絵です。
上の絵には水に沈む瓢箪が描かれています。
下は子どもや召使のような人になにか語っている夫人の絵のように見えます。
普通は浮くはずなのに、空っぽの瓢箪が、水に沈んでしまう夢。
↓
将来は中身の無い人達の言葉だけが、人々によって好まれ信じられるようになるであろう、という意味。
まあ説教くさい話なのですが、その「説教度のバイアスがいじわるめに高い」のが面白い。
もぉ、こーんなにひどい世の中になっちゃうもんねーだ!
極端なんです(笑)。
うちこはここまで目的がハッキリしたバイアスになると、むしろ好物になります。かわいいから。あと、夢の意味の絵のシチュエーションがいまひとつよくわからないところが面白い。
とにかく、
その夢、お先真っ暗よぉー!
いますぐいい子になっておきなさいな!
というメッセージが、いい。
うちこにとって高野山は、笑えるポイントだらけのワンダーランド。
浦安でネズミと過ごす場所にいるよりも、笑いの回数は多い。しかも、腹から。
「浄化されたわぁ〜」なんて、思ったことない(笑)。
そのほかにもぶらぶら歩きましたが、
ぶらぶら、というよりも、ばふばふ。
実家のある長岡市の正月と同じくらい。お店に入ると、どこを歩いた方がいいとか、おばさまたちが親切に教えてくれる。
いつも行く「みろく石本舗 かさ國」で
「熊平の梅干」も好き。
酒屋で見かけた空海俳優、北大路欣也さんのかっこいいポスター。
今の俳優さんなら、以前は海老蔵さんがいいなぁ、ヨガもしてるらしいし。なんて思っていたうちこは見る目がなかった。
キャリーのついたスーツケースなんて意味なし。
宿坊まで、ヒールやスーツなどのお仕事服と体操着一式を持って歩きました。
「つららにきぃつけやぁ」と5人くらいの人に言われました。
大雪の高野山は、ただでさえ澄んだ空気がさらにキーーーンとしていて、高野山にいる間はひと回り小顔になったような気がしました。