うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

装飾繕いワークショップ「sui:tiのてしごと」(表参道 nida / ganga moon cafe)


穴のあいてしまった服をかわいく繕う活動をされている、佐々木スー先生のワークショップに参加してきました。(以後、スー先生)
以前から服や小物の写真を見て「かわいいなぁこれ…。わたしもやりたいなぁ」と思っていたのですが、先生の活動は埼玉県が多く、車のないわたしには参加しにくい場所ばかり。
・・・と思っていたら、表参道で開催されるとのこと。よっしゃー! と、気合マンマンでリュックを背負って出かけてまいりました。スー先生とはインドで3回くらいお茶をしたことがあったのですが、実際に手を動かして手芸を習うのははじめて。
先に結論から言うと、「装飾繕い」ワークショップなのに「修復繕い」のモチベーション200%で参加してしまい、先生から「職人みたいに黙々と直してる! うちこさん、ぜんぜん喋らない…」と言われてしまいました。なんか、おもしろいことを喋るのを期待されていたようです。


3時間の講座の合間にいちどインド料理が出るというこのワークショップ、どういうことなんだ…と思っていたら、主催者がインドを拠点に活動されているかたなのだそう。場所も表参道の「nida」という、おっされーな隠れ家ヨガスタジオ。わたしは入るなり「スー先生、今日はどういう会なのですか? 繕いたい布もの、みっつ持ってきたんですけど。裁縫箱も…」という状態。やる気マンマンの気持ちが、あまりのおしゃれさに圧倒され、出鼻をくじかれた感じです。
なんかアウェイなとこ来たのかな、わし…、と思っていたのですが、主催者のかたが「ブログ読んでますよ。このあいだ一遍上人の本、読んだんですよ」と話しかけてくださり、くじかれた出鼻がふつうの鼻になりました。ほっとしたわー。
そして講座。


時間通りに人が揃い、テキストを配布され、


手渡される「きのこ」




テキストに自分でコツを書き込みながら、実演をじっと見たり、ところどころ生徒が立ち止まるポイントで、手順を共有します。


「先生、ここまできたら、こっちに縫うんでしたっけ?」
「あ、いいとこきましたね。ここ大事なので、他のかたも、みてくださーい」


てな感じで進みます。



わたしはお気に入りのカーディガンの袖口に穴が開いてしまっていたので、「きのこ」に被せて繕いまして





テキストどおりにやってみるだけで、あっという間にかわいく穴がふさがります。



先 生:早いですね

うちこ:ええ。これは手始めという感じで…。次のに行きたくて(よくばりさん)

先 生:どれどれ




これ、なんか気に入ってずっと使ってたらこんなんなっちゃって…
(ベルトです。この日もしていました)





先 生「もうここまでいくと…、修復ですねぇ」
うちこ「もうスレッスレの薄さってとこまで、きておりまして。あきらめろって感じなのですが」
先 生「いや。ここまで気に入って使えるものがあったのは、すばらしいことです」
うちこ「布の厚さとか金具とか長さとか、なんか使いやすくて」
隣の人「ある〜。そういうの、わかりますよぉ〜」


なんだか場がタテノリになってきました。
先生も困るだろうなと思っていたのですが、そこは、さすがなんですよね…。もはや「装飾繕い」ではない域なのだけど、「いい感じ」の落としどころになるように糸を提案してくださる。
わたしはあまりウエスト・インをしないのでベルトは見えない使い方しかしないし、使う回数が10回でも延命できればよいと思っていました。でも、でき上がったときは、完全に小学生になっていました。




せんせー。みてみてー。これ、今日もこれ、してきたの。こうやって。
ほら。わーい。また使えるー!!!



先生も「ベルト直しに来た人、はじめてだから…。撮っていいですか」といって写真を撮っていたのですが、あとで修理過程がわかりやすい合成した写真をおくってくださいました。


右上の大きな四角い塊は、金具がすれて、もう布が分断されそうなほど薄くなっていた箇所を補強した部分。
ここにグラデーション刺繍糸を6本どりで織物のように縫いこんできます。サイドは時間の関係で走るようにかがり縫いをしただけなのだけど、グラデーションの糸で縫うだけで、いい感じになる。

もういっこ、デニムパンツもやりたかったのですが、時間がないので先生と糸を選んで持って帰ることに。
「この色ってどうでしょう」「うーん、実際入れると強くなりすぎると思うんですよね…」みたいに相談できたのが、よかったなぁ。ひとつトーンを落とすにしても、どの方向のトーンにするのか、彩度を落とすのか明度を落とすのか、グラデーションで逃がしてみるのか。そういう微妙なところを相談できるのがありがたい。



帰りがけに、ちょっとおもしろい光景を見ました。



先生、引出しごと持ってきてたの?!





そおですよ〜、といって、撤収完了。なんか、大道芸人みたいだなぁ。繕い芸人。
ギリギリまで作業をしたがる生徒をやさしく見守る先生の余裕の理由は、ここにあったのか〜。




作業の合間に、


「ごはんにしましょう〜」と、呼ばれるのも、よかったな…。
しかも、これが絶品で…





右のキチュリはコクがあってスパイスが効いているし、ナスはコゲと風味がマッチがしているし、真ん中の白いのはキュウリによるキュウリ感で身体がスーッとする。上のデザートは甘くなりすぎないサイズにデーツが切ってあるし…。なにこれ、すごいのね。
・・・と思っていたら、主催者のナオさんはカフェをやっている人なのでした。どーりで。どーりで、だよ!
直前にぱっと申し込んで暑いなか出かけていったのだけど、収穫の多すぎる3時間。



わたしは今年、すでに夏バテが3ラウンド目くらいだったのですが、出かけてよかった!



▼この日の様子


▼主催者ナオさんの活動