うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

世界一のメートル・ドテルだけが知っている、好感を持たれる60のコツ 宮崎辰 著


note記事を読み⇒その人のブログを読み⇒そのブログに登場していた人の本、という経緯でたどり着いて読みました。
わたしは一般的にそれがよしとされているサービスをしんどく感じることがあるので、たまにこういう本を読みたくなります。
noteで何人かの人の記事を読んでいるのですが、そのなかに流れてきた『「固定給をもらわない」というストレスフリー』という記事がすごく共感するもので、その著者のさとうゆみさんのブログにあった「ハサミを持たないサロンスタッフがサロンの価値をあげる」という記事でこの本が紹介されていました。


内容はまえに読んだリッツ・カールトンの極意のような、サービス・ポリシーのレストラン版という感じでしたが、以下の箇所は「わたしもそうしてくれると、うれしい」と思うことでした。

 お客様のなかには、疲れていて、私たちを見てくださらない方もいらっしゃいます。そのような方に対しては、6〜7くらいの笑顔で対応しています。


 こういうと、「6〜7で対応するなど、それはお客様に対して、失礼ではないのか」という人もいるかもしれませんが、そうではありません。8や9の笑顔をお客様が求めてないからなのです。
(66ページ 相手の表情に自分の表情を合わせる より)

わたしは異様なスピリチュアル笑顔、ポジティブ笑顔がしんどいと感じることがあります。わたしは今でも自分が指導する回数以上に、ほかの先生からヨガを習うようにしています。生徒のときはそんなにニコニコしているつもりはないのですが、指導者さんはわたしの動きを見て「いつも楽しそうにヨガをしていますね」と言ってくれるので、あとはなにも気にしなくていい。ヨガの場合はアーサナの動きが最も多くのことを語るから、それをわかえりあえるのが心地よいと感じます。


 自分の意見を持つということも「心の余裕」を持つために必要なことだと思います。他人や周りの環境に左右されて、自分の軸がいつもぶれている人や優柔不断な人は、相手からも信用されにくい。相手から信用されない人は、また会いたいとは思われないのです。
(179ページ 自分の意見を持つ より)

これは、マッサージを受けるときに思います。「お、珍しい手順で攻めてきたな」と思いつつ、全体の流れに思想を感じるともう一回確認しにいきたくなる。ヨガも、時間配分や全体の構成で思想を感じることが多いです。


「どういうコンセプトでやっているのか」が気になるほどのサービス提供者には、余裕があってほしい。
今後はネットで得た知識を使ってサービス提供者をおどすような利用者が増えていくだろうから、どんなサービスもやはり根っこの志を認識していないと、どんどん引きずり下ろされる。レストラン業界は、特にその傾向が強いものと思います。
読みながら「かっこよかった人を目指したら、こうなった」というシンプルなあこがれの力って、いいな。とも思いました。こういう調整役みたいな仕事(日本語化しにくい)に「メートル・ド・テル」という名称があるのは、「余裕」も商品の一部であることがしっかり認識されている証拠。「受付をお任せしたい人ナンバーワン」みたいな人って、実際やっぱりすぐに顔が浮かぶものなので、特殊技能。どんな業界にもあってほしい職種です。