うちこのヨガ日記

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この人はなぜ自分の話ばかりするのか 応用編 ― 印象を決める四つの法則 ジョーエレン・ディミトリアス 著 / 冨田香里 翻訳


タイトルと内容がほとんど一致していなかったのだけど、第一弾が「この人はなぜ自分の話ばかりするのか―こっそり他人の正体を読む法則」という本らしく、これは続編。
わたしは他人の文章を読みながら「なぜこの人はモノのスペックや入手方法などを書かず、そもそもこの人に興味がなければ面白くないような書き方しかしないのか」と思うことがあります。そういう普遍化しようとしない心理への答えがありそうなタイトルなので手にしたのだけど、そうではなかった。この本は、終盤で、こうくる。

効果的なイメージ・マネージメントの根本は、相手に「自分は重要だ」という気持ちを抱かせることであり、また、自分は相手の欲求に応えられると知らせることである。謙虚でないことは、このふたつを達成する大きな障害となる。
(293ページ 謙虚さを示す行動 より)

なんというか、ひとことでいうと「就職活動向き」な本です。
こんなふうに。

「何事も、成功するかしないかは準備次第。準備がなければ失敗があるのみ」と孔子が言っているが、まったくその通りである。
(109ページ「いい第一印象をつくる準備」より)

ところどころ孔子がでてくるのが興味深い。



日本でこれを実践していると客筋の悪いサービスができ上がりそうだなぁと思いつつ、262ページにあった「避けるべきこと」の19のリストのうち、以下は「たしかに」と思った。

正直さのアピール
「率直に言うとね」「正直なところ」などの言葉で話を始めないようにしよう。こう言われると相手は逆に疑いを持ってしまうことが多い。「いつも彼が『率直に言うとね』と言い出す度に、本当はどれくらい率直なのかと考えちゃうね」というのがよくある反応だと思った方がいい。



大げさな表現
 あなたは今までにどれくらい「今までの人生で観た最低の映画」「地球上で最悪の人」「歯医者、医者、弁護士、修理工に最悪の目に遭わされた」と言ったことがあるだろうか? いつも大げさな表現ばかり使っていると信頼されなくなる。



とぼける
 とぼけるとは、あいまいで回りくどい言い方をすることであり、解釈や誤解の余地をたくさん残すことである。「覚えてないな」「たぶん」「もしかしたら」という言葉は、それ自体は悪くないが、決意や絶対的な意見が求められている時に使うと致命傷となる。

「実は」と言われると「デフォルトが嘘ベースなの?」と思うし、大げさな人は「いっしょに行動したら疲れそう」と思う。とぼける人やあいまいな人は、情報の出しかたに気をつけなければいけないので、自然に離れていくことになる。


日本人には逆にした方がよさそうな事項もあって、読みながら少し混乱した。要約すると「アメブロ的な世界で嫌われないためのマニュアル」みたいな印象。
うまくいえないのだが、わかる人にはわかるであろうか。←こういうわかりにくさは、この本の中の定義では「よくないこと」になる。
わたし、そんなに印象悪いかなぁ。悪いんだろうな。 という気分になる本でした。