デザインについて意識することへのさまざまな投げかけが続く、形としては写真集のような本です。
訳者まえがきに、こうあります。
ものをデザインするときに、デザイナが見ているのは、その「もの」ではない、ということも、本書からよく理解できるだろう。彼らが見ているのは、それを使う人、それを感じる人たちである。その人たちが、それをどう扱うのか、どう感じるか、あるいはどのように間違える可能性があるのか、をデザイナは見ている。
デザインは、コミュニケーションなんだよなぁ、ということを様々な視点で考えさせてくれるのだけど、利用者として「これ、わたしもやってる!」と思うことがたくさんあっておもしろかった。
なかでも
統計の図が表示されているPCの画面に
指を当てて概算を捉える
という行為。やってる!
何もかも用意してくれなくても「そうそう、このくらいまでざっくりでよかったんですぅ〜」ということって、あるんですよね。
デザインって「あとは自発的に生まれる用途に任せる」という手放しポイントみたいなのがあって、ケアされすぎじゃないところで止めてあると使いやすい。
「親切だ」とほめられるものがなんかダサい感じがするのは、見た目だけのことではないような気がしてきました。