ネットで見つけた「仕事のご依頼について」というブログ記事の内容にうなずき、電子書籍が出版されていたので読んでみました。
この電子書籍はブログの内容の抜粋と振り返りでできていて、ネットサービスの流行はスピードが速いので「ああ、そんなこと、あったなぁ…」と思うほど昔の内容もありますが、以下は普遍的なことで、ひたすら同意。
大切なのはアクセスの指向性であって数じゃないのだ。フジロックに何十万も集まっているからといってそこで毛皮の展示ブースだしても誰も来ないでしょうよ。
文の調子は独特のトーンなのですが、ほんとうにそう。
SNSについての指摘も、ずばり。
購読しているのは素人に毛が生えた人だから、「友人申請はどんどん出しなさい」「いいね押しまくりなさい」と、Web1.0時代の内容で洗脳する。信じ切ったおばさん、おじさんは友人申請を出しまくる。友達はセミナーで知り合ったリテラシー低めの人ばっかり+架空IDで1000人を超える。こうなってくるとまともな人に友人申請しても断られる。
まともな人と繋がれなくなるというのは、大きなリスクだと思う。
アメリカ人と日本人は求める部分が違うだけで、新しいとか古いとかのような表面的な違いではないのです。日本人に評価されるのは「親しみやすさ」であり、「格好良さ」ではないという点が決定的に違うようで。
というのも、うなずく。うまく言語化できないのだけど、いまのところ「演歌ファン・マインド」と呼んでいる。サービスの変更を検討するとき「この人から反射的な苦情が来たら、長期的に見てうまくいくかも」と思うような。イメージとして「"ワシが育てた" とか言いそうな人」なんだけど、この傾向をなかなか言葉にできない。
リスクからの逆算や試算をすることなく「求められていると思う」という話を展開し続けるワナビーさんとの会話で疲れていたので、このテキストを読んで不思議な充足感を得ました。「求められていたら、すでにそこそこ売れていると思う」って、言いにくいんですよね。これがなかなか。
著者さんのブログのこの記事の後半(波の画像以降)も好きです。
「なにかを本当にはじめるなら一人ではじめよう」