今週末まで東京、そして来月から京都へ向かう「マグリット展」を観てきました。
「絵に感情はありません。感情は見る人の中にあります」
「わたしの関心のあるのは、哲学ではなくイメージです」
などのメッセージが添えられているのですが
どうにも哲学的すぎるでしょ
という作品群。
ポスターに使われていたこの絵も、
という感じで、バカボンのパパの「賛成の反対なのだー」のようにループする。
「言葉とイメージ」にまつわる一連の展示や、エドガー・アラン・ポーの作品の世界、ルイス・キャロルの不思議の国のアリスの世界など、言葉のイメージ世界と連動した作品も、不思議な世界。
一緒に行けなかったけど先に行った友人が「芥川龍之介の作品を思い浮かべるものがありましたよ」といっていたのは、「哲学者のランプ」という作品であることもすぐわかりました。芥川龍之介の「鼻」の世界を想起させる。
わたしは「同族意識」という作品に「あああああ、なんだろうこのかんじ」と、ひどくひっぱられました。
あたまの中で断片的にイメージしたことのあるなにかが、検索するとヒットする感じ。
夏目漱石の「三四郎」に出てくる広田先生が「日本より頭の中のほうが広いでしょう。」といったことと同じ哲学の世界がイメージで展開されているような。
商業デザインものも素敵で、いろいろな視点でみどころいっぱい、頭いっぱいの展示でした。
▼東京と京都で開催
マグリット展