うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

【誤】元気をもらいました 【正】元気が出ました


ヨガの練習の後、まれに「元気をもらいました」と言うかたがいらっしゃる。まあ感じはわからなくはないのですが、「わたしもですぅ〜」とは言いません(世渡りは下手です)。
これは常用語になっていて無意識で使われているのだと思うのですが、元気というのは放っておくと覆い隠されてしまいます。それをペロンと剥がしたり、「ユー出てきちゃいなよ」とちょっとツンツンしたあとの結果が「元気をもらいました」と言われる現象なのかと思います。



正しくは「元気が出ました」もしくは「不元気を脱がされました」かと(笑)。「寝ていた元気が起きました」「隠れていた元気が出てきました」ということもあるかな。いずれにしても、「もらいました」ってこたぁ、ないですよ。それは神があなたに与えてくださったものでね、わたしが日暮里や馬喰横山町などで仕入れて加工して販売したものではない。
人の心には「覆蔽力」と「展現力」というはたらきがあると、インドの15世紀の書物に書かれています。どちらも「無知」の中に分類されるものだそうです。



もし同世代の友人がへそくりを見つけて本気で喜んでいたら、「かわいいやつめ」ですよね。でももし祖父母の世代の人だったらちょっと別の心配もしますよね。それと一緒です。元気のへそくりを見つけて本気で喜ぶのは、その本気っぷりのありようによっては、別の心配の対象です。
元気を「もらった」ように見えるのであれば、そんな魔法のようなものを妄想する「展現力」によるものです。それは、先の15世紀のインド書物の主張によると、無知の範囲のものです。わたしはこの主張に賛成の立場をとっています。
日本人の「元気」はシャイなので、すぐ隠れちゃうんですよ。