うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

アシジの丘 ― 聖フランチェスコの愛と光 山川紘矢・亜希子 (文)/北原教隆(撮影)

以前ここに『「平和のための祈り」アッシジのフランチェスコとカルマ・ヨガ』というヨガエピソードを書いたら、道場のヨガ仲間読者さんからこの話題で声をかけていただいたりしたのですが、この本を道場仲間のピロエちゃんが貸してくれました。
写真&短い文章で構成された、情報量としては軽い本なのですが、写真に味わいがある。ものすごくイタリアへ行きたくなります。いま本当に行きたい。
うちこは沖先生の道場冊子を読むまで、聖フランチェスコさんについてはまったく知らなかったのですが、意外と身近に「いいのよぉ」とおっしゃるかたがいて、なるほどヨガ的なわけだ、と。

今日はこの中にあった文章をいくつか紹介しますが、メインで執筆された人よりも、カメラマンさんの書かれていることがものすごく興味深くてメモを取りました。

<59ページ 僕の聖フランチェスコ 山川紘矢 より>
 死んでしまわないうちに、僕の中にある愛をみんなにわけてあげたいと思うのです。そして、愛をわけてあげることは、自分の中にまた新しい愛が生まれてくることだとわかってきました。

「自分の中にまた新しい愛」かぁ。

<120ページ アシジの写真によせて 北原教隆 より>
 物が多いとそれを保護せねばなりません。雨風や日照りから守るために倉が必要になり、手入れをする時間をつくらねばなりません。せっかく神から平等にいただいた時間を守りのために使うのです。昔から城は落とせても守りぬいた人はいないそうです。私はまだまだ清貧について学ばねばならぬことがたくさんありそうです。

「せっかく神から平等にいただいた時間を守りのために使う」という表現が心に残りました。

<121ページ アシジの写真によせて 北原教隆 より>
 私達は生まれる前に神様と話し合い、承知の上でその肉体を借りて暮らしています。生まれの緯度経度と暮らしの緯度経度とその高度が一番体質に合っているのだと思います。ハーブの場合は気候風土が適しているかも検討していますが、肥料のやり過ぎは花や葉はきれいでも、香りがなくなります。香り高いのは、ギリギリの肥料と風土で精一杯生きている証です。清貧こそ最高なのだと気づきました。清貧を目指しているのに出来ないのは実行力と意思の弱さによるものです。ハーブの性質を知り思いやりの心を拡げたいと思います。
 写真撮影をする時の多くは、被写体が撮ってくれと言っているように感じるからです。つまり感じる性質を少しは持っているということでしょう。被写体の波動と自分の波動がスパークした時、シャッターを押しているようです。波動が合うということは被写体と私の周波数が合い、波動の内容を理解できたということになるのでしょうか。

この、ハーブの香り&清貧の話と、周波数と波動の話がとてもヨガ的。
そしていったんここできりましたが、この続きが、さらにいい。

<つづき>
 音合わせの音叉で共鳴するか否かは簡単にわかりますが、人間と植物の場合は原子の数が違うので周波数を合わせることもむつかしいし、出力も違うのでシフト・ダウン・アップが前提かもわかりません。花を見て、人は怒っているときはきれいな花だとはなかなか言いません。心が安らかな時ほど花の美しさや香りまで理解します。瞑想を試みることでアルファー波の感受性が高まり、ほのかな香りにも敏感になり心が安らぐのだと思います。
 友人と話すときはすでに共通点を持っているので話が先に進みやすいです。これが夫婦ともなるともっと省略しても通じますが、子供とか動物に意思を伝えるには、言葉をわかりやすくとか行動で示すとか、相手が理解しやすいようにと考えます。好きな人に「愛しています」とは言えますが、きらいな人に「愛しています」とは言えないものです。きらいな人や動物、昆虫、植物に至るまでを愛せるように、あるいは思いやれるように神は必要な時に必要なものを必要なだけ出会いという形で学ばして下さっているのだと思います。出会いを生かすか駄目にするかは本人の心のかけ方、思いやりの量で決まると思います。私はこの時こそ自分の波動を磨く時とありがたくお受けすることにしているのですが、失敗の方が多いようです。

写真撮影ヨギ。文体も沖先生っぽい。そして最後の一文が、かわいい。


フランチェスコさんとクララさんにも興味がわきましたが、それよりも写真を撮ることもヨガに似ているなぁということのほうが強く心に残りました。
瞬間をとらえる感じや、波長を合わせる感じは、まるでヨガだなぁ。

アシジの丘―聖フランチェスコの愛と光
山川 紘矢 山川 亜希子 北原 教隆
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4 映画を旅する
3 アッシジを訪問した素直な感動と写真
5 聖フランチェスコを求めて
4 平和を求めている今の時代だからこそ、読んでみたら?