うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

アーサナの褒められ方の違いと価値観

ガッチリ板!
3月のインド修行以来、自分の中でひとつ確信したスタンスがあります。
インドにいる間、インド人にも日本人にもアーサナを「いいね」と言っていただく機会がありましたが、そこには根底に大きな違いがありました。それは、ヨガに対するイメージだけでなく、身のこなし、人間性の見方そのものの価値観かもしれない、と思うものでした。


わたしがヨガをしているとき、日本人は、こう言います。


 「やわらかいですねぇ」


だいたいそうです。


でも、インド人は、こう言います。


 「いいぞ! 強い」


まず褒めるのは、強さです。
うちの師匠(インド人)もそう。日本にいても、ここを見られている。なので、無意識のうちに柔らかさよりもそっちを意識している。褒められる要素は「大事なところがピチーッとしている」とか「まっすぐだ」とか「しっかりしている」とか、そんな表現が多い。


「身体がやわらかい」というのはもはや日本人にとって呪縛かと思うくらいです。ヨガを始めるときに多くの人が言います。
「身体がかたいんです」と。で、うちの師匠の場合は、インド的にその発言にツッコミをいれます


柔らかさというのは後からついてくるおまけのようなもの。とにかく初めの頃から叩き込まれたのは「息しろ」「あわてるな」「ステップをちゃんと踏んでいけ」「待て(そのステップの過程で)」「ぐらつくな」「集中しろ」「一点を見ろ」「ウエイトを前に乗せすぎるな。踵に残せ」とまあ、こんな具合。
なので、「柔らかい」と言われても、「ああそうですか」という感じだったりもします。



アーサナは修練なので、「強さとしなやかさ」がセットであって、その「しなやかさ」を「柔らかい」と変換して表現されるのは、アリ。と思う。ただ開脚でべちゃっと腹がつくとか、ぐにゃーんと曲がるだけでは、文字通り曲芸なんですね。


ヨガで「柔らかさ」を目指すなんて、やっぱり修練の時間がもったいなさすぎる。
「柔らかくなりたい」ではなく「しなやかになりたい」のほうが、いい。
「しなやかさ」と「強さ」をワンセットで身体に教えてもらって、心に反映する。
そんなヨギでありたいな、と思うこの頃です。


あとねぇ、いわゆるぐにゃーんという柔らかさは、「骨の湿度」もけっこう大きなファクターだと思う。いろいろな人の「骨」を触りながら、そう思います。わたしは自分の骨の湿度があまり高くないことがわかっているので、ちょっと格闘技っぽい言い方だけど、「ストロングスタイル!」です(笑)。