うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

体の「ゆがみ」を治して健康になる! 井本邦昭 著

体の「ゆがみ」を治して健康になる!
内臓を強くする整体法」がとても勉強になる内容だったので、井本整体の本をもうひとつ読んでみました。
図がいっぱいで、文字はあんまり多くない本ですが、背骨のことがとってもよくわかる内容。中古でお安く出ているので、背骨ひとつひとつのことについてちょっと参照したいな、なんてときに手元にあると便利だと思います。あと、「急なギックリ腰」なんてのがもう人ごとではない年齢の上司や友達が増えていますから、職場のデスクの引き出しに忍ばせておくのもよいでしょう。(しないけど)

ではでは、さっそく紹介いきます。

<22ページ 体力があればストレスは感じない より>
 体力が不足している人は、自分がもともと持っている力・エネルギーを発揮できていないのです。病気にも勝てる体力を身につけるためには、自分のからだが本来持つエネルギーを集約して、環境の変化に敏感で、からだの異常も素早くキャッチできるようにすることが重要なのです。
 避けて通れないストレスならば、それを受け流せるように自分を変えて、ストレスに耐えられるだけの体力を身につけることが大切です。

最後の一行は、沖先生の「環境が悪いことを理由にする人がいますが、その環境を自分の味方にできないような弱さが自分にあったということを問題にすべきです。」という言葉と重なります。この言葉が出てくる本

<32ページ 足は健康のバロメーター より>
足の裏の表皮 ── 足の裏の表皮が硬い人は、集中力に欠け、飽きっぽく、いつもイライラしています。
足首 ── 足首は腰椎と深い関係があります。腰に弾力があれば足首や首もしまっているので、頭が明瞭で物覚えも非常によいのです。逆に足首が太い人は手首も太く、腰が弱いです。特に女性にとって足首は重要で、左足首は子宮の急所となっています。このため産後は、足首が締まるようでなくてはなりません。
くるぶし ── 内くるぶしは、耳の急所です。難聴、耳鳴りがある場合、内くるぶしは下がってきます。外くるぶしは、頭の急所です。頭が疲れていたり、回転が悪くなると外くるぶしが下がってきます。

わたしはくるぶしが回りにくいのですが、もうほとんど外旋しないといっていいくらい。ほかのところはわりと動くので、そこだけ硬くて驚かれるのですが、耳鳴りは人よりあるほうだと思います。「おっと、なんの電波だこれはっ! もしもしー?」って思っていたものが「耳鳴り」と知ったのはけっこう大人になってからなのですがね(笑)。


<58ページ 頭痛 整体法の見方 より>
 整体法でみると、頭痛を訴える人は首の上の部分が硬直していることがわかります。頭は、首にある1〜7番までの頚椎と呼ばれる骨で支えられていますが、このうちの1番と2番が脳の血行に影響を与え、頭痛の原因をつくっています。頚椎1、2番の動きが悪くなる原因はさまざまですが、症状によっては上に向かって進んだ胸椎や腰椎の異常が首にあらわれ、さらに頭痛を起こしていると考えられます。
たとえば女性の頭痛の場合、原因が骨盤の硬直というケースがよくみられます。

ほんと全部繋がっているんですよね。生理痛がなぜか頭だけにくる、ということもあるし。高山病みたいな、こめかみをグリグリされるような「あの感じ」も、骨盤と連携しているかもしれませんね。


<94ページ 眼精疲労 整体法の見方 より>
 整体法独自の考え方では、目は脳の一部が外に出ているものととらえています。これは、脳死の判定に目の瞳孔が開いていることが基準となっていることでもわかり、目は見たものを脳に伝えるだけでなく、脳というコンピューターの状態を外に教える役目も果たしています。

この、「整体法独自の考え方では〜」というのが興味深くて。


<96ページ ドライアイ 整体法の見方 より>
 整体法ではドライアイを、涙を出している目の括約筋が鈍ることで起こる症状と考えています。つまり、涙の流れをコントロールする部分に異常が起きて、眼球を守るために必要な量の涙が出てこなくなってきたと考えます。

必要なところに毛が生えているんだ。だから寒い地域の人は毛深いのよ。なるほどぉ。というのと同じような、ものすごく自然に入ってくる理論。


<99ページ 不眠症 眠りのしくみ より>
人間の眠りには、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類がある。
レム睡眠……眼球が動く。脳に送られる血液が増え、記憶などの情報が整理され、次の学習に備える。
●ノンレム睡眠……筋肉に送られる血液が増え、体力の回復やからだの修復が行われる。

この2つの睡眠は一晩の間に周期的に繰り返される。両方とも人間が生きていくうえで、なくてはならないもの。ちなみに整体法では、肩甲骨の高さに左右差がある場合は意味不明な夢を、胸の厚さに違いがある人は怖い夢をみると考える。

睡眠時間の短さについてよく質問されするのですが、ほとんど夢を見ません。シャバアーサナ正座から寝るポーズで、胸の厚さは左のほうは前面が厚く(あばら骨自体がもう、高い)、左のほうは背面が厚いというのを自己認識しています。視認できるほどゆがんではいるのだけど、夢は見ませんねぇ。カツーンと落ちてるのかなぁ。

<104ページ 寝違い 整体法の見方 より>
 寝違いは、一般的には枕がやわらか過ぎて首に負担がかかったために起こるとされています。
 しかし整体法では、本人のからだのほうに問題があったために首に症状が起こったと考えます。つまり、からだは健康であれば、睡眠によって休養を取るためにゆるもうとします。ところがからだは異常があると、熟睡してもからだの一部の緊張が取れないために、目覚めたときに寝違いの症状としてあらわれてしまうのです。
 また、寝違いは食べ過ぎ(胸椎6、7番に関連)にも原因があると考えます。これは、寝違いを起こしたときに食欲がなくなることでわかります。つまり、食べ過ぎて過労ぎみの胃などの消化器系統を休養させるために、首に不快感を起こして食欲をセーブさせているのです。いずれにせよ、首を休めるだけでなく胃を休めることを忘れてはなりません。

食べ過ぎで首が痛くなるのって、すごくよくわかる! 逆に考えてみると、あまり食べてない日のほうがさらに熟睡できているかも。ちょっと気にしてみよう。


<114ページ 花粉症 整体法の見方 より>
 整体法では、花粉症は次の季節にからだを順応させるための準備がうまくできていないために起こる症状と考えています。つまり、冬の間に硬直してしまったからだを、春に向けて変化させるために、くしゃみなどの症状によってゆるめているというわけです。
これが健康な人ならば、季節の変化に応じて自然にからだが変化するので、花粉症を起こしてからだをゆるませる必要がないのです。

くしゃみをすると、首の上のほうと胸の裏がゆるみますよね。さては春秋のほぐしどころは、そこかな。


<139ページ 便秘 整体法の自己治療法 より>
 便秘の症状が苦しいときは、「左脚を曲げてパタンと伸ばす体操」を行うと、便秘が解消されます。この体操では、左の大腿部を曲げて圧迫しますが、ここは直腸につながっている部分なので、腸をほどよく刺激して排便が促されます。

最近ガス抜きのポーズの左足のときに、「便秘気味の人は、もう一つ深く吐いてぇ〜。裏のほう、腰ももうひとつ感じるくらいに」と言っているのは、この本で学んだのをちょっと研究してみたの。苦しいほどの便秘はしないのだけど、「なんか、先のほうに今日は少しいるぞ」と思うとき、自分でも実践しています。


井本整体の本は、アーサナの実践にすぐ取り入れられることをとってもわかりやすく書いてくれているので、ヨギにはとっても親しみやすい書かれかただと思います。骨や筋肉についての学びも大切だけれど、その中に格納されている神経や内臓のことは、こういう本で学ぶのがよいと思います。

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