うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

毒を出す食 ためる食 蓮村誠 著

お友達のユキちゃんちの本棚から借りてきました。著者さんはマハリシ・ヴェーダ医療のかた。関連する日記がいくつかあるので、背景紹介がてらリンクしておきます。
過去に読んだ「アーユルヴェーダ美容健康法」「癒しのアーユルヴェーダ」両方にマハリシ・マヘーシュ・ヨーギービートルズの師として知られています)についての記述があったと読書ログにあるのですが、この本はドンズバでマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーさんのマハリシヴェーダ医療が背景。うわー、まじインドっぽい、という本では全然なく、とっても楽しく気軽に読めます。

なんといっても収穫は、かねてよりそうではないかと思っていた、
「いくらゆっくり食べたほうがいいとはいえ、30分以上かけると、身体が "オイオイもうこっちはめっちゃ消化工程に入ってるんだから、やめてくれよ" というメッセージを発していて、明らかになんかよくない感じだ」という感覚を肯定してくれる内容があったこと。
最後にある、「自分の体質を知る5つのチェック表」もなかなか面白いです。

<20ページ Q.元気を出したいときに、肉を食べるとよいって本当? ─ A.うそです より>
実際に、肉が生命エネルギー=オージャスになるまでどのくらい時間がかかるかというと、牛肉や豚肉などは2〜3週間もかかるといわれています。かなり消化しにくい食べものなのですね。

そのスタミナ信仰に、即効性ナシ、と。



<23ページ Q.きのこはヘルシー食品って本当? ─ A.うそです より>
ちょっと裏話
瞑想や座禅などの精神的な修行にはげむお坊さんは、きのこを食べないそうです。きのこは神経系統の働きを不安定にしてしまうので修行によくないとか。ねぎ、らっきょうなど、いわゆるアクが強い食品も同じ性質があります。

これは、びっくり。高野山の宿坊でいただく煮物のしいたけは絶品なんだけどなぁ。



<37ページ Q.きチーズは栄養価が高く、便利な保存食って本当? ─ A.本当です(ただし、消化力が高いときに食べましょう) より>
ちょっと裏話
前の晩遅くにチーズなど消化しにくいものを食べると、翌朝、舌の上にべったりと白っぽいネバネバが出ているかもしれません。その正体は体内に蓄積されたアーマで、舌苔(ぜったい)ともいわれます。人間のもつ自浄作用でアーマを体外に排出しようとしているのです。タングスクレーパーという金属製のへらで取り除きましょう。午前10時までにとらないと、体内に逆戻りするといわれています。

わたしはソニプラで買ったプラスチックのを使っています。もうこの習慣も3年たちました。



<42ページ Q.お酒は百薬の長というのは、本当? ─ A.うそです より>
気をつけよう
アルコールを飲みながら、油物や肉魚を食べると、肝臓への負担が増す。入浴時に身体がかゆくなる人は、アルコールにより肝臓への負担が増している可能性があるので、できるだけ避ける。

ヨガをはじめてから、おそろしく飲酒量が減りました。これも自然な流れなんですね。



<46ページ Q.肉料理といっしょにじゃがいもを食べると健康によいって本当? ─ A.うそです より>
芽だけでなく、全体に毒がある
みなさんご存知のように、じゃがいもの芽には毒がありますよね。実は、芽にかぎらず、じゃがいも全体に微量の毒が含まれているといわれています。
その毒は、人間のからだでは消化できず、アーマとして残ってしまいます。
このテーマが後頭部や首の部分に詰まるといわれていて、神経系統によくない作用を及ぼします。神経を不安定にしたり、イライラさせたりするのです。

毒といわれても「その毒味がうまいのよねぇ〜」なんて思っていたけど、「アーマ」といわれると「そいつはいけねぇ!」と思いますね。不思議。「妄想」というと楽しげだけど、「邪念」といわれると「うわぁ、ごめんなさい!」てのと近い。



<48ページ Q.納豆や山芋などのネバネバ食品は、からだによいって本当? ─ A.うそです より>
気をつけよう
とろろと刺身のように、カパを乱すものを組み合わせて食べるとカパの乱れが悪化するので、同時には食べないこと。

ぬわぁ。オクラ納豆、好きなんだよなぁ。



ちょっと裏話
日本はもともと海に囲まれていて湿り気が多いので、カパが増えやすい土地です。インドからあるアーユルヴェーダの先生が来日したとき、「日本はなんてカパが多い国だ」といったほど。ちなみにこの先生になぜわかったのかと聞くと、ヴァータが多く、カパを減らす雑草が生えているのをあちこちで見たからだというのです(植物はその地域におけるバランスを整えるものが生えてくるといわれています)。自然は調和をとるために働くものなのですね。

登山の楽しみが増えました。



<60ページ Q.一晩おいたカレーは一段とおいしいって本当? ─ A.うそです より>
一晩おいたカレーをおいしく感じるとしたら、それはなぜでしょうか?
それはたぶん、その人のこころでタマスが消えているために、タマスの多い食事がおいしく感じるのです。
こころにタマスが増えている人はタマスが多いものをおいしく思うし、ラジャスが増えていれば、ラジャスが多いものをおいしいと感じるものなのです。
からだが健康な状態のときに、本当の意味でおいしいと思うのは、サットヴァの多いものです。

ウナギのタレとかタマスすぎるなぁ(笑)。



<82ページ Q.水を1日2リットル以上飲むと健康によいって本当? ─ A.うそです より>
気をつけよう
1リットル以上の水または白湯を飲み続けると、必要な栄養が流れてしまうのでやめるべき。

これは、感じます。パワーが減っていくあの感じ。ヨガのときも、自然に500ml以上は飲まなくなりました。



<120ページ Q.腹八分目はからだによいって本当? ─ A.本当です より>
こうやって食べて
食後はからだが軽いままで、適度な満足感もある量を食べます。メニューは、半分は固形物、残り半分は液体をこころがけて。

汁物星人に朗報ですね。



<123ページ Q.食事の内容によって、こころの状態が変化するって本当? ─ A.本当です より>
3つのグナとは純粋性=サットヴァ、活動性=ラジャス、不活発性=タマスです。このうちサットヴァがいちばん多いとき、そのこころはもっとも成熟したよい状態です。サットヴァの次にラジャスが多く、最後はタマスという順番がよいバランスだといわれています。
サットヴァを増やす食べものの代表が温かい牛乳、そしてつくりたての温かい料理です。
ラジャスを増やすのは辛い料理やしょっぱい料理などで、食べると元気になりますが、食べ過ぎるとイライラしたりもします。
タマスを増やすのは冷たいもの、つくり置きのもの、冷凍食品などで、食べ過ぎるとこころとからだを重くします。

「つくりたての温かい料理」「すぐにリアクションする」というのは、身体にも心にもいいものだなぁ、とつくづく思います。




この本は、最後に「自分の体質を知る5つのチェック表」というのがあります。けっこう細かいのですが、なかなか面白いのでしっかりやってみました。

うちこの結果
■プラクリティ・チェック〜本来の自分の体質を知る〜
ヴァータ・ピッタ・カパ体質(明細:ヴァータ6、ピッタ7、カパ8)
3つバランスしているのは珍しいらしい。数万人、数百万人にひとりと言われるって・・・。(ちょっと大げさでないかい?)
「あるときは軽やかで発想豊か、あるときは知的。またあるときは持久力があり慈悲深く、バランスのとれた人。ただしドーシャが乱れやすい。いずれの味のものも、温かいものも冷たいものも好む。」とのこと。へー。



■ヴィクリティ・チェック〜体質の乱れを知る〜
ピッタの乱れがいちばん多い(明細:ヴァータ2、ピッタ3、カパ1)
脊椎反射で動きやすいからなぁ。



■オージャス・チェック〜こころとからだのエネルギー量を知る〜
35点 最低10、最高50になる計算のレンジ。35は平均よりちょっと多い。

毒を出す食 ためる食
蓮村 誠
PHP研究所
売り上げランキング: 16287