うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

常楽会(涅槃会)を見学してきました

今回の高野山の旅では一日だけ現地で大阪出張中の同僚と合流する予定だったのですが、彼女の出張がキャンセルになり、結局2泊3日すべて完全マイペース。そのマイペースっぷりは金剛峯寺で行われた常楽会(涅槃会)をじっくり見学する時間にあてました。
この14日が土曜日にあたるチャンスを逃すと次に行けるチャンスがいつになるか、先が見えません。なので、ぱっと行くことに決めました。今日はその見学の感想を、時間を追うように書きつつ、その間フツーのOLとして感じたことを最後にまとめます。
あたりまえですがフラッシュ禁止だったので、写真はぼんやりしています。しっかりとした写真が載っている、模範のようなブログを見つけたので先にご紹介しておきます。
高野山大学教授・奥山直司さんのブログエントリー「涅槃会」

まず予備知識。常楽会(涅槃会)というのは・・・ (以下、金剛峯寺公式サイトより)

別名涅槃会(ねはんえ)とも呼ばれます。毎年金剛峯寺大広間で全山を挙げてお釈迦さまの入滅をお偲びする法会で、毎年入滅日の前夜である2月14日午後11時、大塔の鐘を合図によって始められ、翌15日の昼頃にかけて行われます。
 この儀式は物語に節回しをつけた講式(こうしき)と呼ばれる声明を中心に、お釈迦さまを慕い、涅槃を哀しむ心を語る涅槃講、羅漢(修行を完成された人達)によりお釈迦さまが残された尊い教えを伝える恩徳を語る羅漢講、お釈迦さまにまつわる聖地(遺跡)をはるかに慕う思いを語る遺跡講、そして仏舎利尊崇の心を語りかける舎利講の四つのシーンに分けられて営まれます。


ここからは、わたしが一生懸命ワキを閉め、「筋肉ストロボ」で撮った写真とともにお送りします。


これから順に広間の中へ入っていく若い僧侶の卵さん? たちのすぐ後ろに座っていました。みんなきれいに衣類をたたんで中へ入っていかれます。うちこはこの鮮やかなグッズに釘付け。



11時開始までの間、うどんがふるまわれます。わたしは精進料理でブロイラーにされているような宿坊生活で、胃袋に空席なし、ということで香りとみなさんのズズズという音だけ楽しみました。



いよいよスタート。鳴り物の道具などの用意をするお坊さんたち(裏方さん)の後ろにいたのですが、裏方のお坊さんたちも一緒にお経を唱えます。近くでお声が聞けたのと、お経典を横から拝見させていただくことができました。




中の様子はこんなかんじ。これは、開始一時間後の12時ごろ。開始40分くらいで鳴り物が入り始めました。


宿坊の方に「12時ごろ戻ります」と伝えていたので、いったんここで宿坊へ帰りました。
今回の旅でお世話になった「福智院」さん。金剛峯寺の一本裏の道にあります。宿坊のことは後日まとめて紹介しますね。


今夜ばかりはと、門限を延ばしてあけておいてくれました。住職さんに感謝。



で、布団の中でこれ見て、「雨やどり」聴いて、朝に備えてすぐ寝ました。





また9時に金剛峯寺へ。もう明るくなっています。みんな、つらそう・・・。目をしょぼしょぼさせながら、中高生くらいの年代のみなさんががんばっている様子に心打たれます。脚も痛いみたいで、みんな少しずつ足首をずらしたり、首を回したりしながらの読経。ストレッチしてね・・・。おばちゃんはみんなの足首が心配よ。




クライマックスのスクワット! きびきび立ち座りすることができなくなるくらい足が痛くなってしまって(そりゃぁそうだよ)、両サイドの子が袖を引っ張って座らせたりしていて、ちょっと和みます。がんばれ!




終了! ほぼ12時。奥の年配のお坊さんから順に退場していきます。みんな、終わっても立ち振る舞いはおだやか。



御斎を運ぶみなさん。13時間のマントラ+ヴァジュラ・アーサナ+スクワットという大仕事の後のお食事。



帰りがけのヤング僧侶のみなさん。「もう法要中つらくて我慢できないかと思ったよ!」と言いながら元気にトイレに連れ立っていく姿がとっても愛らしいのでした。ほんと元気だなこの子たち。
普段はほんとうに普通の中高生のようなみなさん。帰りにヤマザキ(デイリーストアではない、スーパーっぽいヤマザキ)の前でジュース飲んでる子たちともすれ違いましたが、あの長時間の法要の後もキャッキャと話していて、こういう行事が日常とくっついているところがとっても不思議な感じでした。遠目で見れば、キン消し交換してる子供の姿と変わりません。



行事を終えた昼の金剛峯寺。ポカポカ陽気でした。


【わりとふつうのまとめ】
 ・髪の毛がある人のほうがアウェーな状況がかなり異空間。坊主200名に対して見学30名くらいのおおざっぱな比率。
 ・お経の間に一斉に立ったり座ったりする動きがあります。最後の連続スクワットは迫力あり。
 ・リードボーカルのような役の人の声を聞きながら、少しノイズのある声のほうが響くものなのだなと思った。
 ・その役割は、後半になるほどベテランの僧侶さんが登場するようでした。
 ・詩吟、浪曲のようでもあるお経は、文字の横にミミズのような記号があります。
 ・声明の流れの中には「待ち」も多く、その間の睡魔との闘いがつらそう。
 ・お腹の底から吐き出される声の合唱は、花火の音ように身体に響いてとても心地のよいものです。


【つい余計なことを考えてしまいました】
 ・そこにいる男性はすべて坊主で同じ様な服装なわけです。
 ・となると、素材と立ち振る舞いと声だけが個性となります。
 ・となると、男性のキャラクター構成比がみえてくる。


【そこでなにが見えたかというと・・・】
 ・みんなそのへんの男子よりもとにかく肌がきれいだ。ニキビ男子がいない。これは食べ物と早寝早起きの賜物か。
 ・まず60歳くらいを過ぎた坊主のおじさまの30%は「なんとなくダライ・ラマ」。
 ・10代男子の30%以上は、「カツオ」と「ナカジマ」で構成される。
 ・10代男子の10%は、「なんとなく、こぶ平」。
 ・10代男子の10%は、「なんとなく、楽天の田中まーくん」。
 ・10代男子の10%は、「なんとなく、桜庭和志」。
 ・こちらが困ってしまうような「美男子」の比率はずばり2%だ!
 ・その美男子の定義は「モックン的」「夏目雅子三蔵法師的」「市川海老蔵的」に分かれる。(坊主姿記憶が濃い人)
 ・まつげが長くて濃いというのは、最強の武器だと思った。
 ・25歳以上になると、「なんとなく 中村橋之助」な雰囲気が知的な魅力となる。若くてはこの雰囲気は出ない。
 ・30歳以上になると、「なんとなく松中信彦」の構成比がグッと増えます。増えすぎってくらい。
 ・ジュリーやキムタクのようなあれは、素材ではないのだなと思った。そして、なぜか坊主という画一的な背景であっても、そのような「スキル」でつくる雰囲気を持っている人がいることを知った。
 ・「サザエさん」は日本男子の最大公約数の特徴をとらえた、ものすごい漫画なのだと思った。


わたしから見えるものなんて、たいがいこんなところです。法要中、いつになく神聖な気持ちと、いつものように分析してしまう自分が、さざ波のように、ウジャーイ呼吸のように行ったり来たりします。もちろん、別にメモしたりキョロキョロしたりせず、ちょこんといい子にしてたんですよ。目だけ、めっちゃ動かしてました!