お友だちのユキちゃんちの本棚から借りてきました。こうゆう本も、自分では手を出さないので貸してもらえると助かります。非常につよい口調での理論ですが、うちこのようなそのへんのOLが口にしたら「けっ」と言われそうな、「そうそう!」と思うシンプルなことが書かれていました。
どうしてもこのテの本は、売るために極端な箇所のみが帯に引用されたりして、ここまで中身をデフォルメしないと売れないと思うのも、なんだか失礼な話だなぁと。でも、きっとこうゆう本がいまのマーケットの主軸で、この手法にグッと来ちゃう人が多いんだろうなぁ。
3箇所だけ、抜粋して引用します。
<31ページ 「一本筋の通った人は失敗する」より>
変化に弱いというのはビジネスマンとして致命的だ。仏教が諸行無常というように、この世はつねに変化し続けている。戦後の六十余年だけみても、社会常識の五〇パーセントは変わったはずだ。実感がないというのなら、それはすでに外的な変化を感知するあなたのセンサーが機能しなくなっているからだと思ったほうがいい。
「変わってほしくない人」に対して、「だって諸行無常の世の中じゃーん」とか言っても、「けっ。いちいち仏教を引用しやがって、このジャパニーズ・ヨギめ」と思われるのがオチだから言わないのですが、「諸行無常」の例えほど、いいものないよなぁ。
<55ページ 「人脈なんかつくる必要はない」より>
だいたい、自分の仕事にメリットがありそうだから友だちになるなんていうことがあるのだろうか。そういうのは本当の友だちとはいわないだろう。私は、いくらこの人は仕事にプラスになりそうだと思っても、私の人生にプラスにならないような人とは、付き合いたいとは思わない。
これも、常日頃。お友だちって、そう簡単にできないですよね。やっぱり、「大切だと思うこと」で共感できないと無理。
<132ページ 「ビジネスの正解は『ドラゴン桜』の真逆にある」より>
だいたい、成功というのはさまざまな条件が合わさった結果のはずである。それを、成功の要因はこれと断定するのがまずおかしいと思わなければならない。それなのに、置かれている状況やポテンシャルの違いなどをまるで無視して、このとおりやれば自分も成功すると思って読むから失敗するのである。
うちこは「ドラゴン桜」読んでないのですけれども、本屋に平積みされている本を見ているとちょっとげんなりします。
とはいえこの本も、ユキちゃんというお友だちフィルターを通していなければ手に取らず、本屋に平積みされているのを見てげんなりしたのかもしれない。偏見や思い込みはいけないですね。方法論を読みまくるのも自由。昨今、それで少しでも活字が読まれるならば、いいじゃない。タイトルになっている「頭のいい人」を、本当はそう思ってのタイトルではないことがわかる程度の読解力は、あったほうがいいと思います。
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