息抜き的に読みました。自由が丘の古本屋さんで入手。気軽に楽しく読みました。自腹で買ったお買い物の記録です。全般とってもニュートラルな視点で、かつおかしなことへのツッコミが自然で面白いのですが、お友達と話したことと同じような内容が一つありました。
<「精進料理で悟りに近づく」より>
(中国の精進料理「普茶料理」を食べに行ったエピソードから)料理は手が込んでいて、野菜で肉や魚の食感を可能なかぎり再現していました。あんかけに散らされたそばの実がそぼろ肉を髣髴とさせたり、大豆たんぱくで肉そっくりの物体を作り上げたり、結局人は肉食の煩悩から離れられないのでしょうか。
→マクロビオティックの勉強をしているお友達が、前に「グルテンで肉に近いものを再現しようとしたりするんだけど、それってなんかヘン」と言っていて、うちこも「それって肉中毒の人を更正させるためのリハビリみたいな感じねぇ」という話をしたのですが、「精進」といいながらこうゆうことをするメンタリティがなんとなくいびつな感じがします。著者も「わざわざ悟りを開いて神に近づかなくても、人間は人間のままで良いのでは? 精進料理のおかげで開き直れました。」と書いていますが、この感覚はとても正しい気がします。
もうひとつ、面白かったのが、彼女独特の表現。なんだか毒舌な人として紹介されたりしているようですが、うちこは彼女「やさしい妄想表現」に感動。
<「北島メンチで感動を再び・・・」より>
(アテネ五輪金メダリスト、水泳の北島選手の実家のメンチカツを食べに行ったエピソードから)一部の人には「玉ねぎが多すぎる」と不評らしいですが、玉ねぎが肉の美味しさを引き立てるのがメンチの醍醐味なのです。玉ねぎが応援する人の気持ちだとすれば、肉は北島の才能、サクサクの衣は、才能と応援によって得られた勝利を象徴しているのではないでしょうか。玉ねぎが多くて水っぽいのは感動の涙を髣髴とさせ、衣がちょっとコゲ気味なところに、有名になりすぎた息子を心配する母のほろ苦い思いが表れているようです。
→こうゆう妄想ができると、人生楽しいですよね。なにかと文句の付け所を探してばかりいる人々に読み聞かせたいです。「なんでメンチなの?」とポカンとされそうですが(笑)。
彼女のブログを見つけました。たまに息抜きに読もうと思います。
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