10月5日の日記に、インド旅行記〈1〉北インド編の感想を書きましたが、その続編。帰省の前に読み終えました。
インドに対するカルチャーショックは北インド編で済んでいるので、より歴史や文化に寄った内容。気軽に読める旅行記ですが、この本でいくつか心にメモしたいものがあったので紹介します。5つありました。
1.オーロヴィルについて知りたくなった。
引用「オーロヴィルとは、哲学者オーロヴィンドが提唱した新しい生き方を、マザーと呼ばれたフランス人女性が引き継ぎ、その指導のもとにコミュニティーを実験的に実践している地区で、ポンディシェリーの近くにあるらしい。」
オーロヴィルの瞑想施設に訪れた場面での一部。細かいことはこれから勉強してみようと思いましたが、33年間オーロヴィリアンとして生活している人との対話があります。欧米で東洋哲学がもてはやされたヒッピームーブメントについては、マハリシとジョン周辺のことしか知らないのですが、今もなおそれに近いテンションで生き続けている人に興味があります。
オーロヴィルについては参考サイトがあります http://www.auroville.org/index.htm
2.カーストと学歴制度のこと
高いカーストの人が90点取らないと入れない大学や就職試験でも、不可触民の人なら40点で入れる優待枠があり、あえてそのために位をひとつ下げようと思っているという人の話。下世話な話ですが、ここを読んで、どうせ残業が多いならひとつ下の位で残業代が出るほうが実入りの多い会社のシステムを想起してしまいました。
3.山際素男著「不可触民〜もうひとつのインド〜」
不可触民の人を車で轢いてしまっても、警察に賄賂を渡せばお咎めなしという現実。この本を読んでみようと思いました。
不可触民―もうひとつのインド | |
![]() | 山際 素男 光文社 2000-10 売り上げランキング : 29468 おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
5.「手を合わせる」こと
ソマチラムビーチリゾートでヨガのクラスを受けた後の文章から引用「最後に蓮華座になり、両手を合唱にして挨拶をする際に、老齢の先生がとてもいい話をしてくれた。『ひとは祈りをささげるときにこうして手を合わせます。なぜでしょう? 静かに目を閉じて、手と手を合わせた指先に意識を集中してみてください。きっと、脈拍を感じることでしょう。脈拍は生きている証です。これを感じることによって、今生かされていることに感謝をするのです。(中略)感謝することを忘れないでください。』」本当に、いい話。これから、ちょっとイラっとしてしまったときも、手を合わせてみようかな。
長文になりましたが、今回は知的好奇心をかき立てられる内容が多かったので記録しました。
このインド旅行記シリーズはもう続けて読むことになりそうですが、参考までにこの本の写真を掲載している幻冬舎のサイトを紹介しておきます。
http://webmagazine.gentosha.co.jp/nakatanimiki/vol145_nakatanimiki.html
インド旅行記〈2〉南インド編 | |
![]() | 中谷 美紀 幻冬舎 2006-10 売り上げランキング : 24882 おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |