うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

仙骨と丹田のこと、「下の腹筋」のこと

仙骨と丹田のこと、「下の腹筋」のこと
ここ数日、立て続けにこのへんのことについて友達から質問を受けたので書きます。
わたしは道場で「仙骨」とか「丹田」とかっていう単語を使わないようにしています。なぜなら、自分がヨガをはじめたばかりの頃、しばらく「肩甲骨」というのは「健康な骨!」と思っていたからです。「えー、どれ。急に健康なやつって言われても」と思ったんです。なので、そういう言葉を使わない。あんまりそういう辞書的な脳を使わずに練習したい。そんなわけで、「肩甲骨」のことは、「天使の羽が生えてるとこ」と言っています。

自分自身は整体院で勉強したりしていますが、それは自分の感覚を確かめるためで、正しい部位の単語を使えば伝わりやすいかというと、そうでもないだろうな、と思っています。
丹田のことは、そこを感じやすい動きのときに「おへその下の奥に、梅干食べたときにほっぺがキューってなるのと同じようなとこがあるでしょ」と言ったり、「おへその下の、奥のほうの腹筋」と言っています。まさにそこを使う動きをしている時なら、このほうがわかるんじゃないかな、と思ってそうしてます。

さて、仙骨。これがなかなかに説明しにくいのですが、ブログの場合は図が使えるので、今日はわたしが感じる仙骨丹田のことについて書いてみようと思います。わたしは横になったほうが、しっくりわかりやすい。




膝を立てて横になってみて、こうなる。腰の後ろに、ほんの少しの空間ができる。




仙骨を立てる」という状態は、少しおなかを薄くする。腰の後ろの空間が自然な状態。矢印のような腹筋の力が下部のほうでものすごく地味にはたらく状態。
この感覚をつかんでから結跏趺坐すると、ずいぶん「丹田」の意識も違ってきます。
わたしが道場でみなさんの偏りについて話すときの表現で書いてみます。



これ、男性の大多数。仙骨が後ろに倒れ気味。あごが出ちゃう人も多いです。
下の「T」の字は、画びょうをイメージしてください。「お尻の骨の画びょうが斜め後ろから刺さった状態」とよく言うのがこれ。



これ、女性に多い。「背筋を伸ばそう」と思えば思うほど、前に倒れちゃう。
「お尻の骨の画びょうが斜め前から刺さった状態」とよく言うのがこれ。



これだと、ほとんど上半身の重さを感じません。立位だと「腰が落ちている」という状態と同じ感じになるのですが、座位の場合は下の腹筋ができてきたら、このほうが長時間いける。
「お尻の骨の画びょうがまっすぐ刺さった状態」と言ってるやつが、こういうことです。



坐禅のときに、坐蒲(座布団)を置いたときは、こんな感じになる。下の腹筋を少しだけ、ずっと使っている感じかな。


「背筋を伸ばして」と意識すると、胸をそらせてしまう人が多いのだけど、そうすると、おなかのところはプニュッとします。肘も若干下に引いているような感覚になっているんじゃないかな。ちょっとだけ、おなかの奥に「板」を感じているくらいというのが、丹田で安定した感覚値。地味に育てていくタイプのものなので、毎日こんな意識でやるようにして、あせらずに。
はじめに紹介した、「膝を立てて横になった状態で、吐きながら丹田で腰の板を押してみる」というのと一緒にやってみると、感覚がつかみやすくなると思います。

▼以前書いたもの
任脈と督脈、仙骨と丹田