うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

エーミールと三人のふたご エーリヒ・ケストナー作 池田香代子 (翻訳)

子どもの年齢である子どもが身内の大人に忖度しなければいけない現実を描かせたら、わたしのなかでは作家の橋田壽賀子さんと、映画の是枝裕和監督と、そしてこのエーリヒ・ケストナーさんが三強。もうこれは鉄板。 そしてなんとこの時代(1935年)に、ケスト…

新Keen、旧Keen 10年ぶりに旅用サンダルを買った

キーンという、アラレちゃんが暴走しそうな名前のアウトドア・シューズ・ブランドを崇拝しています。一足を10年履いたので、まだ買ったのは二足だけなのですが、ここ10年間、一足目がずっとスタメンでした。わたしは冬の気候の場所へ旅行をすることがほとん…

ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治 著

少し前に、ストレスについての本を読みました。 『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』という本です。 この本を読んでも、私はストレスそのものについてはよくわかりませんでした。 すでに多くの人がその「ストレス」とやらを捉えることができてい…

ヰタ・セクスアリス 森鴎外 著

タイトルから全く内容が推測できない本でしたが、この書き手の金井君を好きにならない女性がこの世にいるでしょうかと思うほど、わたしのなかで金井君=森鴎外の好感度が爆上がりする内容でした。 女性にも好嫌感情や意思があるはずなのに、こんなふうに男性…

白い粉もんを食べないランチを模索中

昼にうどんや素麺を食べるとまるで機械じかけのように眠くなるパターンになり、8月の初めから昼の粉もんを避けています。といっても他のアイデアは玄米とバナナくらいなのですが。 糖尿病の友人が自分の腕に針を刺しているのを見てから、血糖値の変動に敏感…

起業の天才!― 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男 大西康之 著

これまでわたしが働いてきた中で感じた様々なことが全部繋がるように書かれていて、夢中になって読みました。リアルタイムでニュースになった出来事をなんとなく覚えていたのは第3部以降だけど、第1部からおもしろい。自分がリクルートで働いていたような…

こころの声を聴く― 河合隼雄対話集

小説『深い河』、その後『深い河をさぐる』という対談本を読んでから、遠藤周作さんの語り口にすっかりハマっております。対談相手の価値観の根底にあるエピソードを引き出すのがおじょうず。この本は「河合隼雄さん×誰か」の対話集のひとりとして遠藤周作さ…

植物 地球を支える仲間たち(上野・国立科学博物館)

まるでアジアのジャングルのようなポスターに魅せられて、上野で開催中の植物展へ行ってきました。昨年から部屋の中とベランダに植物が増え、どんどん強くなったり大きくなったり不調を起こしたりしています。鉢分けしても鉢分けしてもどんどん増えたり、根…

神サマを生んだ人々 坂口安吾 著

軽快に話が進む短編。モリエールのコントのようなおかしみがあって、世間がごちゃついているときにはこんな愉快な話がちょうどいい。坂口安吾の小説に出てくる女性には、そもそも教祖向きの人が多い。「戦争と一人の女」の女(=「続戦争と一人の女」)も、…

Phantom(ファントム)  羽田圭介 著

主人公と恋人のやりとりが始まったあたりから、どうなるんだどうなるんだ、この二人の考えはどう交わっていくのだと先が気になり、ぽんとその世界に放り込まれたように、あっという間に読んでしまいました。 オンラインサロンから広がっていったムラの描写に…

阿部一族  森鴎外 著

その価値基準がどうにもわからないと思いつつ、でもそれは確実に存在している。しかもその性質は地味に生き続け、なくならない。この物語は「殉死」がテーマ。 これは他の言葉を探すと「風土」が近いだろうか。「時代の価値観」と言うとそれらしく聞こえるけ…

撒き餌を催促する行為に厳格な人

これはこの十数年のあいだ、何度も書くか書くまいか迷って結局書かずにきたことです。そもそも書き方がむずかしいのと、理解されにくいであろうこと、時代の流れ的にこういう話は批判へ向かうであろうことなどなど、説明に時間を割くことが無駄に思えて書か…

イラストレーター安西水丸展 / 世田谷文学館(東京都世田谷区)

明るい気分になりたくて、かねてより気になっていた安西水丸展へ行ってきました。京王線の芦花公園という駅に初めて降りました。駅から5分ほど、サルスベリ(百日紅)がブリブリ咲いている道を歩いて行きました。 サルスベリと夏の空って、いいですよね。わ…

見ていない、と普通に言えた平和

オリンピックが終わり、誰かと会った時に「見た?」と訊かれることのない日が戻ってきました。わたしはリアルタイムで試合を見ずにオリンピックが終わったのですが、その話題で盛り上がっている人の前で「結果だけニュースで見ました」と普通に言えて話にも…

何者  朝井リョウ 著

昨年映画を観たのだけど原作は読んでおらず、友人のすすめで読みました。この話は twitter のテキストが重要と教えてもらった通り、映画ではつかみきれなかった関係性をあらためて追うことができました。 この物語は22〜23歳の就職活動中の人たちが主人公。…

ゴジュウの手習い・デジタルお絵かき メディバンペイントとXP-PEN

行動が制限される生活がやんわりとデフォルト化され、一年半が過ぎました。昨年のうちは自分をだましだましやってきたのだけど、この流れはスパッと終わるものではなさそうです。日々うっすらそんなことを意識するなかで、デジタルお絵描きを始めました。ア…

妄想  森鴎外 著

森鴎外が49歳の時に残した文章で、老人がこれまでの信念・心の葛藤を振り返り語る体裁。執着があるまま生きているよ、そしてこんな感じで死んでいくこともわかってるよ、ということが書かれています。タイトルの『妄想』は錯乱のような意味での妄想ではなく…

自分のなかの「しつこさ」をアーサナで中和する

身体を動かすヨガにもいろいろありますが、わたしは比較的運動量の多いヨガの練習を好んでします。シャバーサナも含めて、しっかり動いて、すこーんと休みたい。 先日ヨガの本を読んでいたら、長年のわたしのこの感じを説明してくれているようなことが書いて…

わたしの最小の座椅子 ギムニクのメディシンボール500g

早いもので自粛生活が一年半近くになりましたね。いろいろ工夫はしているのですが、わたしは何かが積もり積もって腰にきたようで、体重の配分に気をつけながら過ごしています。 わたしはいま、3つの姿勢を取れる場所を作って、自宅で仕事をしています。 立…

追分宿・旧中山道を歩いた(長野県北佐久郡)

小諸から2駅、しなの鉄道に乗って軽井沢寄りに向かい、信濃追分駅で降りて散策をしてきました。駅から1.2キロほど、坂を登って登って宿場町近くの「追分」交差点まで行くと、看板があります。道中は木々に囲まれ、風が吹くと天国。そして日なたは地獄! …

身曾岐神社(みそぎじんじゃ・山梨県北杜市)

森の空気を吸いに出かけてきました。JR小海線の小淵沢駅から3キロくらいのところにある、自然と火と水を祀る神社です。 周囲は完全に森で、神社の前には床を滑るような鳥(セキレイ)がいたり、なかからも鶏の鳴き声が盛んに聞こえました。 御神鳥のみなさま…

JR甲斐小泉駅から小淵沢駅のあいだ(山梨県北杜市)

電車に乗って長野と山梨を往復してきました。小海線(こうみ線)というのに乗ってみたくて。この小海線は、終点の小淵沢駅とその一つ前の甲斐小泉駅の位置関係が不思議なカーブになっています。この二つの駅の中間のあたりを歩いてみたら、まるで植物園の中…

小海線に乗ってきた(長野県小諸市〜山梨県北杜市)

電車に乗ってちんたらするだけの息抜き旅行をしてきました。かねてより気になっていた「こうみ線」という電車に乗ってきました。 一時間に1本か2本、森の中を走って長野県の小諸から山梨県にある小淵沢まで行く電車です。いちばん人がたくさん乗ってきたの…