うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ルイーズ・L・ヘイの「パワーカード」と書籍「ライフヒーリング」

ルイーズ・ヘイという人の名前を昨年の秋に知りました。

わたしが素敵だなと思っている人のデスクに「パワーカード」なるものが置いてあり、これ見ていいですか? と手に取ったのがはじまりです。

 

彼女が運営する別の場所でも同じものを見ました。「あっちにもこっちにも両方置いているんです」とのこと。さらにご自宅にもあるのだそう。

普段まったくスピリチュアルなことを口にしない、まだ40代に入ったばかりの経営者の方です。

 

最初のうちは「ミランダ・カーや道端ジェシカが紹介してる人ですよ」なんて一般的な情報を話してくれたのだけど、買ったのが20年前だというので詳細を伺ってみたら、若い頃に親御さんを亡くされた際に身近な年長者が勧めてくれたのだそう。

なるほどと思いました。彼女は「人生を恨まないと決めている人」の明るさを持っているから。わたしは彼女のそこが好きで、だから気になったのでした。

 

 

以来その人に会うたびにこのカードを引いていたのですが、今年の1月に自宅用に購入しました。

64枚あるカードの中で、わたしがハッとしたもので強く記憶しているのは「心の中をのぞいても大丈夫」というカードです。

いわさきちひろさんの絵の色使いに似たボワっとした感じがありつつ、ヨーロッパ版おはようスパンクのようでもある、そばかすの女の子の顔と花が描かれています。

 

ときにはピンとこなかったり、そう思えなかったり、いつも欲しい言葉を引けるわけではないけれど、それはそれで、自分が恐れているものをそっと気づかせてくれる仕掛けになっていると感じます。あ、いま自分はこういう子どもっぽい思考で立ち止まっている、と。

 

 

このカードを買った後に、かつて同じ学校でインストラクターをしていた先輩とお茶をする機会があったので、「ルイーズヘイって知ってます?」と訊ねてみたら「知ってるよ~。うちに本があった気がする」と言って、持ってきてくれました。

 

このデザイン! 昭和感あるぅ~ と思ったら平成なのね。長生きしてるわたし。

初版が1990年の第四刷で、1992年のものでした。先輩は古本で買ったのだそう。

読み終えたので返却しようとしたら、「いいよー。あげる」と。

手元に持つことができたので、もう一度ゆっくり読むことにしました。

 

 

ライフヒーリング  ルイーズ・L・ヘイ著

 

この本は前向きな思考へ切り替えるまでの逃避行動・逃避思考を徹底的に文章化している第6章と、そのステップとして書かれている第5章がよいです。

中盤以降は片付けのこんまりさんや『フランス人は10着しか服を持たない』と似ていて、巻末にある「メンタルと病気の紐付け」は沖正弘先生の本と似ています。ギャグかと思うような紐付けもあって笑えます。

 

 

著者はヒーラーとして、以下のことをきっぱり言い切ります。

 

  • 本人が望んでいなければ絶対にアドバイスしてはならない
  • 精神のエネルギーを注ぎ込むのは、古い思考パターンを手放して新しいのを創造するところ

 

この本の「家族のせいにしない」の箇所に書かれていたことは、先日弟と行った相互セラピーのようなもの(自然にそういう会話になった)と、まさに同じ方法でした。

 両親の幼年期、特に十歳以下の頃のことをどのくらい知っていますか。聞けるうちに聞いてごらんなさい。両親がどのような子供だったかがわかれば、両親のしたことを理解できるでしょう。理解すれば、思いやることができます。

 

先月亡くなったわたしたちの父親は読解力が高く頭が良かったけれど、自分の素直な願望を掘ってそれを世間の流れと合致させていくことが苦手なようでした。親族内カーストの中でインストールされた選民思想的な考えが根強く、そこで苦しんでもいました。

と同時に、自分の世界を大切にする人を尊敬する視点も持っていました。その根拠となる「父親が子供の頃に、画家の山下清さんが学校に来て講演をされたときの話」を弟と共有しました。

「あの人は(裸の大将というドラマでは)ああいう喋りかたの人ってことになっているけれど、自分の考えをしっかり持っている人だと、お話を聞いたときに思った」と父が話してくれたことがありました。

弟はその話を知らなかったそうで、話してみたらわたしと同じ気持ちになってくれたようでした。

 

 

   *   *   *

 

 

人生はきれいごとだけではどうにもならないもの。

そして、すべてを恨みごとにしたいわけでもない。

ルイーズ・L・ヘイ氏のスピリチュアルは着手すべきところに手きびしさがあって、認めたくない現実や自分の幼稚な部分に向き合うことにもなるのだけど、いまのわたしにはそこが響きました。